モーター大手ニデックの不正会計 株主が創業者永守氏ら現旧役員9人に50億円損害賠償求め提訴請求書送付へ
ニデック不正会計 株主が永守氏ら現旧役員9人に50億円損害賠償求め提訴請求へ

株主が提訴請求、会社は60日以内に判断

モーター大手「ニデック」(京都市)の不正会計問題をめぐり、兵庫県内の60歳代の男性株主が、同社に対し、創業者の永守重信氏(81)ら現・旧役員9人に計50億円の損害賠償請求訴訟を起こすよう求める提訴請求書を近く送付する。代理人弁護士が明らかにした。

提訴請求は会社法に基づく手続き。同社が請求書を受け取ってから60日以内に提訴しなければ、株主は同社に代わり9人に賠償を求める株主代表訴訟を起こす方針だ。

請求の対象と賠償範囲

提訴請求書によると、9人は、不正会計問題で昨年12月に代表取締役を辞任した永守氏のほか、現社長の岸田光哉氏(66)ら。会社の信用毀損に伴う損害や、第三者委員会の設置費用などを賠償対象とする。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

株主は兵庫県内の60歳代男性。

不正会計の実態

同社が設置した第三者委が4月に公表した報告書によると、同社は業績をよく見せるため、グループ全体の固定資産の減損処理を意図的に回避するなどの不正会計を行った。最終利益のマイナス影響は累計1607億円に上った。

報告書は、社内に「赤字は悪」とする考え方が浸透し、役員や子会社の幹部に営業目標達成への過度なプレッシャーがあったと言及した。

株主側の主張と弁護士の談話

株主側は提訴請求書で、不正の原因について、創業者の永守氏が過度に高い業務目標を設定し、部下に極度のプレッシャーを与えたためだと主張。永守氏が不正を主導し、永守氏の行為を認識していた他の役員らも、部下が不正に手を染めることは容易に予想できたとし、「故意または過失により、公正な会計を求めた会社法を順守しなかった」と訴えている。

株主の弁護団の前川拓郎弁護士は取材に「不正会計問題をきちんと検証する必要がある。再発防止のためにも、法廷での責任追及が不可欠だと判断した」と語った。

会社の対応

同社は現在、役員の法的責任を調べるため、外部の弁護士らでつくる調査委員会を設置している。同社の広報担当者は、これまでの読売新聞の取材に対し「今後出される調査委の報告書を踏まえ、永守氏らへの提訴を行うべきかどうかを判断する」としている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ