「指示はなかった」のに不祥事は起きる ニデック問題から考える組織の空気の根深さ
「指示はなかった」のに不祥事は起きる ニデック問題から考える組織の空気

9月4日、ニデックの栗田社長が「社内論理よりも顧客を第一に考え、品質を最優先にして、運営する体制への抜本的な意識改革に動いている」と述べた。品質に関する不適切行為が850件にのぼるという、衝撃的な調査結果を受けての発言である。それにしても、なぜこのような不正行為が横行してしまったのか。

組織に流れる「空気」とは

今回は、ニデックの事例を出発点に、組織の「空気」や「文化」を変えることの難しさについて考えてみたい。

ニデックにおける問題は、海外グループ会社での不適切な会計処理の疑義をきっかけに、内部管理体制の見直しを進める中で発覚した。そして新たに浮き彫りになったのが、850件にも及ぶ「品質不正(品質不適切行為)」である。

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これは多くの組織改革の現場で見られるパターンでもある。一つの不正にメスを入れると、その奥から別の不正が顔を出す。根を出し切ったつもりが、実はまだ奥に根があったということだ。

なぜ不正は繰り返されるのか

だからこそ、一つの不正を正しても、組織全体の体質が変わらなければ、次の根が出てくる。ニデックのケースは、組織における根深い問題をわれわれに投げかけているともいえる。

「指示はなかった」のに、なぜ不正は起きたのか。組織に流れる「空気」とは何か。その答えを探る鍵は、経営コンサルタントの横山信弘氏が提唱する「キレイごとナシ」のマネジメント論にある。

横山氏は、企業の現場に入り、営業目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予算管理」の考案者として知られる。15年間で3000回以上のセミナーや書評やコラムを通じ「予算管理」の普及に力を注いできた。現在YouTubeチャンネル「予算管理大学」が人気を博し、経営者、営業マネージャーが視聴する。『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、多くはアジアを中心に翻訳版が発売されている。

横山氏の視点から見ると、ニデックの問題は、単に一部の社員の倫理観の問題ではなく、組織全体の「空気」が生み出したものだという。その「空気」を変えるためには、どのようなアプローチが必要なのか。次ページでは、具体的なマネジメントの手法について解説する。

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