奈良県が上告断念したメガソーラー工事が止まらず、土砂流出繰り返す深刻事態
奈良県上告断念もメガソーラー工事止まらず土砂流出

奈良県平群町で進むメガソーラー造成工事をめぐり、県が高裁判決を受け入れて上告を断念したものの、工事は依然として止まらず、すでに4回目の土砂流出が確認されるなど、深刻な事態が続いている。2025年6月に撮影された写真には、山肌がむき出しになった造成現場が写し出されている。

県の上告断念と今後の対応

高裁判決を受け入れた奈良県は、今後林地開発許可の基準見直し作業を進める予定だ。山下知事は報道各社に対し、「原告側へ一言」と求められ、「困難な裁判を続けてこられたことに対し、敬意を表する」「基準見直しのきっかけをつくってもらった」と述べた。これにより、県と原告住民の対立は一応の決着を見たが、住民対事業者の争いは今後も続くことになる。

住民側は県に対し、事業者への厳しい姿勢を求めている。具体的には、土砂流出事故後の調査や安全対策の見直しを徹底するよう要請している。しかし、県が「係争中であり、判決が確定するまで事態を見守っていく」として消極的な姿勢に徹する可能性も指摘されており、今後の対応が注目される。

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工事継続と住民の懸念

原告住民側の会見で、記者から「工事が着々と続く。今後、この建設造成地をどうしてほしいのか」と質問が上がった。これに対し、平群のメガソーラーを考える会の須藤さんは「平群の山に緑を戻したい」と願いを語る一方で、「調整池にたまる泥の処分には年間数億円がかかるんです。産業廃棄物として扱われますから。とても、住民や町が負担できない」と実情を明かした。

造成工事はほぼ終了し、開発地ははげ山と化している。事業者は工事を貫徹したい意向を示す一方、住民や専門家は安全確保を強く訴えている。緑を戻したいという声もあるが、現実的な負担の大きさが立ちはだかる。

山積する難題

関係者の思いが交錯する中、難題は山積している。土砂流出の再発防止、調整池の泥処理費用、そして緑化の実現可能性など、解決すべき課題は枚挙にいとまがない。奈良県の基準見直しがどのような影響を与えるのか、また事業者が住民の安全要求にどこまで応じるのか、今後の動向が注目される。

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