灘高校から防衛大学校に進学し、仮面浪人を経験した大前氏(29歳)が、自身の異色のキャリアを語った。大前氏は現在、漫画制作会社「株式会社同人」を設立し、代表取締役として活躍している。
灘高から防衛大へ、仮面浪人の選択
大前氏は灘高校を卒業後、防衛大学校に入学。しかし「東大への淡い未練」を抱え、防大で学びながら仮面浪人を決意した。防大は規律と訓練が厳しく、勉強に集中することがほぼ不可能な環境だったという。
「私は今、29歳で、高校卒業から11年たった灘生の現状を知っているのですが、仮面浪人をして満足いく結果になった人がいません。いい経験になるとか副次的なプラス要素はあると思うんですが、仮面浪人をするなら振り切るべきです。友達と遊ばないと決めたり、留年をしたり、大学を辞めたりするべきだと思います」と大前氏は振り返る。
自分は絶対東大に行きたいわけではなかったといい、「行けたらいいなって感じで、少林寺もやってたし、防大の生活も単位を取得していましたので」と語る。
起業への道筋
親の背中を見て、自分も事業主になりたいと考えた大前氏は、大学卒業後に関西学院大学のMBAに入学。卒業後、1年間公認会計士の勉強をしたのち、親の仕事を手伝っていたことがきっかけで親の会社で働き始めた。
働き続ける中で、オタクだったことがきっかけで漫画の受託制作会社「株式会社同人」を設立し、代表取締役に。4月4日には約1年かけて開発した漫画制作特化のマッチングサービス「GreenHorn」をローンチ。人気YouTubeチャンネル「令和の虎」にも出演し、100万回再生されるなど、漫画・同人誌の価値を広く発信している。
起業の5条件と今後の展望
「私は自分の人生の中で、勉強できること、オタクであること、少林寺を続けてきたことなどの誇りはありました。でも社会人として見ると、社長としての両親の姿を見ていて、こうなりたいと思っていたんです。心のどこかで、自分も事業主になりたいという思いがありました。親の仕事を継ぐという選択肢もありましたが、親から教わっていた人・もの・時・場所・お金という『起業の5条件』が揃ったので、起業しました」と大前氏。
頭脳と圧倒的パワーがある灘生を誘って、東大阪市を拠点に、漫画特化の依頼サービスを展開。個人から法人まで利用できる、漫画家とつながるプラットフォームを運営している。「私はオタクで、漫画の力を信じています。想いを伝えることを大事に考え、今後とも頑張っていきたいと思います」と語った。
灘高校を出てから防衛大に進学し、仮面浪人を経験するという一風変わった経験をした大前氏は、これからも経営者として、唯一無二のキャリアを作っていく。



