MUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)は国内の金利上昇を追い風に収益力を改善し、時価総額で国内企業首位に立った。自己資本利益率(ROE)も11%を超えている。しかし、目標とする「世界トップ5」の銀行グループとの差はまだ大きい。
今年度から指揮を執る半沢淳一社長は、事業ポートフォリオと地域ポートフォリオの両面から強化を図り、世界トップ5への道筋を描く考えだ。
目指すはROE10%台半ば
半沢社長は社長就任時に「世界トップ5を目指し、そこへの道筋をつけたい」と述べた。世界トップ5の銀行のROEは10%台半ばの水準にあり、その到達に向けて来年度から始まる新中期経営計画の議論を進めている。
ROE10%台半ばを目指すには、強みである受託財産業務の一段の強化と、「金利ある世界」となった国内の資金需要に応えることが重要だと半沢社長は指摘する。
次の一手は「デジタルバンク」
半沢社長は「金利上昇効果が続く間に、ビジネスモデルの変革も進める」と語る。その中核として、デジタルバンクの展開を次の一手に位置づけている。預金獲得策としてもデジタルチャネルを活用し、収益基盤を強化する方針だ。
AIが変える顧客接点
AI技術の活用も重点分野だ。MUFGはAIを活用した顧客接点の変革を進め、効率的なサービス提供とクロスセルの機会拡大を狙う。半沢社長は、AIによる業務効率化と収益向上の両立を目指す考えを示した。



