日本の眼鏡が訪日客に人気、処方箋不要と円安が追い風に 大阪で出店加速
日本の眼鏡が訪日客に人気、処方箋不要と円安が追い風に

日本の眼鏡が訪日客から人気を集めている。品質の高さと円安に伴う割安感に加え、海外では購入する際に必要な医師の処方箋が不要なことも追い風になっているという。拡大する需要を取り込もうと、眼鏡チェーンは外国人観光客が多く訪れる大阪市中心部への出店を加速させている。

心斎橋の旗艦店に外国人客が続々

大阪・ミナミの心斎橋筋商店街にある眼鏡店「眼鏡市場心斎橋本店」は、外国人客の姿が目立つ。観光の途中で立ち寄ったというスペインのフェデリコ・カネさん(64)は「日本の眼鏡店は品ぞろえが豊富で、丁寧なサービスも魅力的だ」と話した。

眼鏡市場を展開するメガネトップ(静岡市)は7月、心斎橋本店を移転し、売り場面積を拡大してオープンした。税込み1万5000円から購入できる自社製品を中心に2000種類近くをそろえている。

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最新機器と多言語対応で検査時間を短縮

さらに最新の視力測定器も導入した。英語や中国語など9か国語に対応した音声案内の機能を備えるほか、両目を一度に測定でき、検査時間が従来の半分程度で済む。測定から眼鏡の受け渡しまで最短25分でできるという。

売り上げの6割以上が訪日客といい、斎藤暁彦ブランド戦略室長(48)は「品質とサービスの質の高さに加え、元々手頃な価格の商品が、円安でさらに安くなっていることが訪日客に評価されている。心斎橋エリアは日本屈指の観光拠点で、旗艦店を構えることで会社の価値を世界へ発信できる」と強調する。

他チェーンも関西初出店や増収で需要を取り込む

和真(東京)は4月、心斎橋に関西初となる旗艦店を開業し、5月には梅田にも出店した。視力の測定から最適な眼鏡を選んで加工・調整できる国家検定資格「1級眼鏡作製技能士」を持つ店員を常駐させており、外国人の骨格に合わせた仕上げをアピールする。

オンデーズ(同)も昨年11月、梅田に出店した。昨年6~9月の関西の売上高は前年同期に比べて3割伸びており、新規出店でさらに「インバウンド(訪日客)への認知や支持が広がることを期待している」(広報担当者)としている。

処方箋不要が海外客に響く

眼鏡は医療機器の一つだが、日本では購入するのに医師の処方箋は必要ない。一方、医療機器メーカーによると、米国や英国、フランス、豪州などでは処方箋が必要で、予約がいっぱいで数か月待つケースもあるという。

りそな総合研究所の荒木秀之主席研究員は「技術力のある日本のものづくり自体に付加価値があり、高いサービスは良質な観光体験にもつながる。処方箋が必要ない点も含め、日本の眼鏡にはインバウンドを獲得する素地がある」と話している。

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