レバテックは7月23日、「IT人材の正社員転職市場動向」を発表した。2026年6月のIT人材の転職希望者数は前年同月比146%となり、40~50代では3年間で3倍に増加した。職種別の転職求人倍率は「コンサルティング」が31.6倍、「PM(プロジェクトマネージャー)」が23.7倍だった。
転職希望者数の推移
IT人材の転職希望者数は、2026年6月時点で前年同月比146%となり、継続して増加している。中でも40~50代は前年同月比約1.4倍、3年間では3倍まで伸びた。レバテックは、生成AIの普及に伴い、将来的なAIによる代替への懸念が高まる中、既存のスキルにとどまらず、新たな環境での挑戦や技術の習得を求めてキャリアを見直す40~50代が増えていると分析している。
転職求人倍率と年収の動向
一方、同時点でのIT人材の転職求人倍率は9.1倍。依然として極めて高い水準を維持しているものの、前年同月比では微減となった。転職時の平均年収は上昇傾向にあり、5年前と比較して約110%の水準へ伸長している。企業側が若手・微経験層の採用から、専門性を持つ即戦力人材へとメインターゲットを移行する動きが広がっているとみられ、今後も専門的なスキルを持つ人材への需要集中と、採用条件の引き上げが進む可能性があるとしている。
職種別の求人倍率
主要なスキル・職種別の転職求人倍率では、「コンサルティング」が31.6倍、「PM(プロジェクトマネージャー)」が23.7倍と高い水準を記録した。求人数の推移でも、コンサルティング関連は直近3年間で約2.3倍、PMは約1.6倍に増加している。反対に、求人数が最も下落した「テスター」カテゴリは、2年前のピーク時と比較して0.17倍まで縮小した。テスト自動化ツールの高度化や生成AIによるコード検証の効率化が進む中、IT人材にはより高度な判断や設計、マネジメントを担う役割が求められ始めているという。
レバテックの泉澤匡寛代表執行役社長は、求人倍率が落ち着きを見せる一方で、企業側が採用対象を拡大・高度化していることから、求める人材と市場に存在する人材との需給ギャップは依然として大きいと指摘している。AIに代替されにくい上流・戦略フェーズを担う人材への需要は一層高まっており、コンサルタントやPMの確保はこれまで以上に難しくなっているとのことだ。企業には即戦力人材の採用だけでなく、中堅人材の育成やフリーランスをはじめとする外部人材の活用など、複数の手段を組み合わせた人的リソースの確保が求められるとしている。



