日本銀行に代わる国債保有の新たな受け皿として、家計部門への期待が高まっている。政府・与党は商品性の改善や新商品の導入により個人向け国債の販売促進を図る方針だが、その前哨戦ともいえる制度改正が間もなくスタートする。個人向け国債の販売対象拡大だ。
2027年1月から「個人向け国債プラス」に名称変更
2027年1月の発行分から、個人向け国債の名称が「個人向け国債プラス」となり、学校法人や医療法人といった非営利法人のほか、資本金5億円未満の非上場会社なども新たに購入できるようになる。中でも強い購入ニーズを持ちそうなのが、マンション管理組合だ。
修繕積立金不足の緩和策として浮上
資材高騰や円安の影響などから建設物価が高騰しており、「修繕積立金が不足しているマンション管理組合が急増している」(明海大学不動産学部の藤木亮介教授)。これまでマンション管理組合は個人向け国債を購入できなかったが、販売対象拡大により、積立金の一部を国債で運用することが可能となる。
この動きは、銀行預金から国債への資金シフトの前哨戦と見られている。管理組合が国債運用に走ることで、修繕積立金不足の緩和に寄与する可能性がある。一方で、国債の利回りが低い現状では、運用効果が限定的との指摘もある。



