富裕層のボーナスの使い道、独身と既婚で大きな差
富裕層のボーナスの使い道、独身と既婚で差

日本では純金融資産1億円以上5億円未満を富裕層、5億円以上を超富裕層と定義する。純金融資産は預貯金や株式、債券などの金融資産の合計から借入などの負債を差し引いたものだ。今回、富裕層にボーナスの使い道を聞いたアンケートで、独身貴族と既婚男性では活用法に大きな差があることがわかった。

投資・資産運用が優先

富裕層はボーナスを生活費の補填や旅行、衣服の買い替えなどの単純な消費ではなく、投資・資産運用へ優先的に分配している。労働収入に頼らずお金に働かせる仕組みを強化し、効率よく資産を増やし、目減りを防ぐためだ。

給与所得は累進課税で年収が上がるほど税率が上がり最大55%に達するが、上場株式や投資信託の譲渡益には原則20.315%の税率が適用される。年収が高い人ほど投資で利益を得た方が手元に多くのお金を残せる。ただし、これはボーナスに頼らない安定した家計基盤があってこそだ。

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繰り上げ返済で住宅ローン対策

家族を持つ富裕層の中にはファミリータイプのマンションや一戸建てを購入している人もおり、ボーナスを繰り上げ返済に充てて住宅ローンの元金を前倒しで返済している。繰り上げ返済の最大のメリットは、返済額の全額が元金の支払いに充てられ、将来の利息をカットできることだ。

一方で、あえて繰り上げ返済をしない人も多い。理由の一つは住宅ローン控除の恩恵で、年末のローン残高に応じて税金が戻ってくる期間中は残高を減らさない方が得になるケースがある。もう一つは運用の利回りが勝る場合で、住宅ローン金利よりもボーナスを株や投資信託で運用する利回りの方が高いと判断すれば、投資に回す方が合理的だ。

子どもの将来に備えた貯蓄

高所得者の目安として年収1,000万円が語られる。国税庁の2024年分調査では、年間給与が1,000万円を超える給与所得者は全体の約6%だが、年収1,000万円の会社員から引かれる税金・社会保険料の合計は年間約260万円から300万円。手取りは年間約700万円から740万円で、子育て中のパパは「毎月カツカツ」と話していた。

ハードに働いても年間300万円も差し引かれるが、泣いてもいられない。そのパパはボーナスを学資保険の一括払い・短期払いに充て、子どもの将来に備えていた。学資保険の一括払い・短期払いの最大のメリットは、支払い総額が安くなり受け取れるお金の割合が高くなること。また、保険料をまとめて支払うことで家計のやりくりに悩む必要もなくなる。

独身貴族は海外旅行や自己投資

独身貴族の男性は稼いだお金を100%自身で裁量できる。大手上場企業に勤めるエリートサラリーマン男性は、毎年夏のボーナスを「ファーストクラスでの海外旅行に充てる」と話していた。ボーナスを最高の体験に変え自己投資するのはシングル男性の最大の強みだ。成長著しい海外の都市やリゾート地を訪れ、開発状況や文化水準を肌で感じることで、ビジネスや資産形成にプラスのリターンが期待できる。富裕層が円安の今あえて海外旅行をする理由もそこにあるようだ。

また、独身貴族男性の中にはボーナスをプチ整形(ヒアルロン酸注入、ボトックス、医療ハイフなど)や歯列矯正などの自分磨きに充てる人もいる。美容やエイジングケアへのボーナス投資は、自由な資金と時間を持つ独身貴族男性の間で定番の使い道となっている。自身の容姿を整え若々しさを保つことで、仕事のパフォーマンス向上や周囲からの信頼といったリターンを得ており、極めて効率的な自己投資と言える。

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リターンを見越したお金の使い方

今回の調査で、家族を持つ富裕層はボーナスを投資・資産運用、繰り上げ返済、子どもの将来の貯蓄に充てる一方、独身貴族は海外旅行やプチ整形・自分磨きといった自己投資に充てていることがわかった。いずれにしても、富裕層はリターンを見越したお金の使い方が上手だ。