浜松市、教員も指導者登録できる「はまクル」で部活動地域展開を支援
浜松市、はまクルで教員の指導継続を支援

静岡県内で公立中学校の部活動を民間団体に委ねる「地域展開」が休日を中心に進む中、浜松市は教員が指導者として活動を継続できる仕組みを整えている。要件を満たした民間クラブを「はまクル認定クラブ」としてポータルサイト「はまクル」に登録し、教員も指導者として登録することで、これまでの指導経験を生かせるようにした。

教員の不安と新たな活動の場

浜松市立開成中で吹奏楽部を指導する小林翼教諭(43)は「部活動がなくなるという言葉が独り歩きし、この先どうなってしまうのか不安だった」と当時を振り返る。同校の吹奏楽部は定期演奏会が毎回約300人の聴衆を集める人気ぶりで、現在は平日のみ活動し、土曜日には「開成地区吹奏楽クラブ」としてはまクルに登録。小林教諭も指導者登録して指導を続けている。

一方、浜松市立新津中で陸上競技部を指導する山本綾香教諭(36)も「土日の部活動指導がなくなってしまうさみしさや、自分の生徒の指導ができなくなってしまうのではないかという不安を感じていた」と話す。休日は「新津陸上クラブ」で活動し、山本教諭も参加している。

登録制度と支援の広がり

市教育委員会が2023年度に教員へ実施したアンケートでは、「地域クラブ活動の運営団体・実施主体(運営面)として携わることを希望しますか」との問いに約2割が「はい」と回答。9月5日時点で、はまクルに指導者として申請した1477人のうち、約250人が教員とみられる。休日の活動で謝礼が支払われる場合は兼業となるため、市への申請と審査が必要だ。

野秋愛美教育長は「部活動や子どもたちが活動することの価値を、よく分かってやってくださる人たちの意欲や姿勢を応援し、必要に応じて支援していきたい」と述べた。

地元信金による支援

地元の浜松いわた信用金庫も、休日の地域展開後も指導を続ける教員を支援。顕著な成績を収めた部活動をたたえる「ガンバレ!部活動 夢に追いかぜ賞」で表彰した市内中学校のうち10の部活動をはまクルに登録し、指導する教員への謝礼や保険の加入費用を負担している。米沢浩祐SDGs推進部長(59)は「地域の企業が地域の子どもや教員を支えるやり方を確立し、ロールモデルとなれれば」と意気込む。