30年以上途切れないフリーランスが語る「好きなことを仕事にする」危うさ
30年途切れないフリーランスの「好きなことを仕事」危うさ

「好きなことを仕事にする」という危険な考え方

フリーランスになる動機として「好きなこと、やりたいことを自由にやりたい」というのはよく聞かれる。しかし、ブックライターとして30年以上仕事が途切れたことがない上阪徹氏は、この考え方はかなり危険だと指摘する。好きなことややりたいことが評価され、仕事として認められるのは簡単ではないからだ。

フリーランスとして生きていくには報酬が必要であり、報酬は人の役に立つからこそ得られる。好きなことで人の役に立てればベストだが、そうでなければ報酬を得ることは難しい。

仕事そのものを目的としない幸せな仕事人たち

上阪氏は採用広告の執筆をキャリアのスタートに、多くの仕事人を取材してきた。その中で、幸せな仕事生活を送る人々に共通するのは、仕事そのものを目的としていないことだと気づいたという。

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例えば、凄腕の営業パーソンは営業そのものを楽しんでいるのではなく、提案した商品で顧客が喜ぶ姿を楽しんでいた。中小企業の経理を長く務めた女性は、社員からの「いつもありがとう」の言葉が何よりの喜びだと語った。大量の経費精算や請求書処理そのものが楽しいわけではないが、誰かがやらなければならず、そのことを知る社員からの感謝が嬉しいのだという。ホテルマンは、夏は暑く冬は寒く、顧客に気を遣う大変な仕事だが、「お客さまに喜んでいただけていることが目の前でわかるから」続けていると答えた。

「やりたいこと」より「やるべきこと」をやる

上阪氏は、フリーランスが選ばれ続けるためには、好きなことよりも「やるべきこと」をやる姿勢が重要だと説く。人の役に立つことを仕事と捉え、目の前の仕事に真摯に向き合うことで、信頼と次の仕事につながる。30年以上途切れないキャリアの秘訣は、この基本を外さないことにある。

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