Alphabetの2026年4~6月期決算で、純利益が前年同期比約4倍の1121億ドル(約18兆円)に急増した。この急増の最大の要因は、SpaceXやAnthropicなどへの投資先の株式評価益である。
純利益急増のカラクリは投資評価益
純利益増加分の約771億ドル(約12兆円)は、未公開株の評価額上昇による含み益だ。会計ルールに基づく一時的なもので、実際のキャッシュフローは伴わない。評価額が下落すれば、逆に損失が発生するリスクがある。実際、SpaceXの株価は直近で下落傾向に転じている。
クラウド事業が本業の成長を牽引
含み益を除いた実質的な業績は堅調だ。全体売上高は1198億ドルで前年比24%増。クラウド事業「Google Cloud」の売上は247億ドルで82%増、営業利益は88億ドルと前年の3倍以上に拡大した。AIを活用した企業向けサービスの需要が高まっている。
検索広告事業も前年比17%増の632億ドル、YouTube広告収入も13%増と成長が続く。
巨額のAI投資が株価の焦点に
好決算にもかかわらず、決算発表後のアルファベット株は下落した。市場は純利益の4倍増よりも、2026年の設備投資計画(CAPEX)1950億~2050億ドルに注目した。AIデータセンターや半導体への前例のない投資規模が、リターンを生むかどうかが焦点となっている。
含み益で膨らんだ純利益は、この重い投資負担の実態をかえって見えにくくする側面もある。投資家にとって重要なのは、表面的な数字ではなく、投資評価益の一時性、クラウド事業の本質的成長、そしてAI投資が持続的な成長につながるかどうかである。



