韓国の半導体大手SKハイニックスを傘下に持つSKグループ会長の崔泰源氏は、「韓国と日本の協力は、選択ではなく必須だ」と長く繰り返してきた。いずれ日韓は経済共同体を作るべきだとも提唱している。実現した場合、両国市民は何を実感できるのか。立ちふさがる壁は何か。思いを聞いた。
「市場が分断されている」
崔氏は日韓経済共同体構想について、「かなり前から温めていたアイデアです」と語る。かつてWTO(世界貿易機関)体制では世界全体が一つの市場で、良いものを安く作れば売れた。韓国も日本も切迫感はあまりなかった。だが今は、保護主義と米中対立がサプライチェーン(供給網)など市場を分断しているという。
「中国市場ではいろいろな規制などのために自由に物を売れないこともあります。逆に中国も他国の市場で自由に売れる状況でもありません」と崔氏は指摘する。
約6兆ドル規模の経済圏
こうした状況で有利なのは大きな市場だ。韓日が一つに結びつけば約6兆ドル規模、世界4位の経済圏を形成でき、より強い交渉力と発言権を確保できると崔氏は強調する。国際秩序やルールを受け入れるだけでなく、むしろそれを作る過程に積極的に参加できる基盤が整うという。
崔氏は市場と経済成長のためだけではないと述べ、急ぐべき課題としてエネルギー問題を挙げている。この記事の続きは有料記事となっており、残り4206文字が会員限定で読める。



