愛知県労働組合総連合(愛労連)は、県内で一人暮らしをする若者が健康で文化的な生活を送るために必要な「最低生計費」を試算し、月額約28万円かかると発表した。現行の県最低賃金(時給1140円)で月150時間働いても収入は17万1000円にとどまり、11万円の不足が生じる。愛労連は愛知労働局に対し、最低賃金を時給1800円以上に引き上げるよう求めている。
試算の前提と内訳
試算は、名古屋市中川区の民間賃貸住宅に単身で暮らし、名古屋駅周辺に勤務する25歳の若者をモデルに実施。食費、住居費、教養・娯楽費などの生活必需項目を積み上げた結果、税・社会保険料込みの月額は男女平均で約28万円、年額では約338万円となった。
必要な時給水準
この生計費を労働時間に換算すると、法定労働時間(月173.8時間)では男女平均で時給1624円、祝日や休日を確保した働き方(月150時間)では1882円が必要になる。一方、現在の県最低賃金で月150時間働いた場合の収入は17万1000円で、生活費との差額は11万円を超える。
過去の試算との比較
最低生計費の試算は2015年に初めて行われ、今回の2026年改定版では税・社会保険料込みの月額(男女平均)が24.3%増加した。特に食料品や教養・娯楽費、税・社会保険料の伸びが顕著だという。
愛労連の訴え
愛労連の竹内創事務局長は「最低賃金は労働者の生計費を重視して決めるべきだが、これまでの審議では生計費に関する議論が薄い。中小企業への支援拡充と最低賃金の大幅な引き上げを同時に進めるべきだ」と訴えた。



