欧州中央銀行(ECB)が2会合ぶりに政策金利を引き上げた。年内のさらなる利上げも視野に入れているとみられ、日米欧の主要中銀で事実上の利上げの「先導役」となっている。ECBが積極的に利上げを進める背景には何があるのか。
2会合ぶりの利上げ、市場は「最もタカ派的」と評価
欧州中銀は0.25%の追加利上げを実施し、2会合ぶりの引き上げとなった。インフレを警戒しての措置で、主要政策金利は2.5%となった。
今回の利上げについて、欧米メディアからは「G7(主要7カ国)の中で最もタカ派的な中央銀行を再確認させるような動きだ」(米ブルームバーグ通信)との見方が出た。市場では、利上げに積極的な立場を「タカ派」、慎重な立場を「ハト派」と呼んでいる。
中東情勢の緊迫でいち早く利上げ
今春の中東情勢の緊迫後、エネルギー価格の高騰を受けて6月にいち早く利上げしたのがECBだ。その後、日銀も一度利上げしたが、米連邦準備制度理事会(FRB)は据え置いたままだ。
ECBは今回、物価を抑えるために主要政策金利を2.5%にしたものの、ECB幹部からは「2.5%の政策金利は抑制的でなく、2.75%を上回ると抑制的となる」(アイルランド中銀総裁)や「9月の利上げだけでは足りない可能性がある」(リトアニア中銀総裁)など追加利上げを示唆する発言が相次ぐ。
制度的に担保された「独立性」
ECBが利上げに積極姿勢をとる背景の一つには、制度的に担保された中央銀行の独立性があるとみられる。



