米財務省は9日、残存期間10~20年の長期国債について、買い戻し額を最大60億ドル(約9200億円)に拡大すると発表した。同省は8月、1回当たりの買い戻し上限を少なくとも40億ドル以上として従来から倍増させる方針を表明したが、さらに引き上げる。
初回は10日に実施、市場流動性の改善狙う
初回は、10日の買い戻しで実施する。一連の対応は、発行から時間がたって取引の薄くなった長期債を買い戻すことで、米国債市場の流動性を改善する狙いがある。
金利上昇抑止効果も、市場の反応は限定的
財務省の措置によって国債需要が高まれば、債券価格に上昇圧力がかかり、金利上昇を抑える効果も想定される。ただ、9日の米債券市場では、長期金利の代表的な指標となる10年債の利回りが一時、4.85%台を付け、2023年11月以来の高水準となった。拡大規模が一部の予想より小さかったことで期待感がしぼみ、債券売りにつながったようだ。
中東情勢の先行き不透明感で原油価格が上昇し、インフレ(物価上昇)の高止まりが長期化するとの警戒感が強まったことも、金利上昇の一因となった。



