クレハは30日、2026年3月期の連結最終損益(国際会計基準)が101億円の赤字(前期は78億円の黒字)になると発表した。従来予想は100億円の黒字だったが、一転して赤字に転落する。電気自動車(EV)向けの電池材料や医薬品事業で約365億円の減損損失を計上するためだ。
同日、経営責任を明確にするため、社内取締役について2026年3月期に関係する賞与と業績連動型株式報酬を不支給にすると発表した。
売上高は前期比1%減の1610億円と従来予想から40億円下方修正する。営業損益は179億円の赤字(前期は94億円の黒字)を見込む。EV市況の低迷を受けて電池材料製造設備で約340億円、医薬品事業で慢性腎不全用剤の製造設備で約25億円の減損損失を計上する。
同社は「フッ化ビニリデン樹脂」という、リチウムイオン電池の正極材バインダー(接着剤)に使われる樹脂を手掛けている。三元系と呼ぶタイプの車載向け用途で世界4割のシェアを持つ。



