外観は昭和の団地、中は90㎡の大空間
大阪府寝屋川市の香里三井団地群に、外観は昔ながらの団地でありながら、内部は90㎡もの広さを誇る住戸が登場した。大阪府住宅供給公社(公社)が手がける「ニコイチ」と呼ばれるこの住宅は、隣り合う約45㎡の住戸2つを1つに連結し、注文住宅のような空間を実現している。
エレベーターなしの5階に待つ驚き
京阪本線「香里園駅」からバスで約10分。緩やかな丘陵地に中層の住棟が並び、住棟間には駐車場や緑地が広がる。エレベーターのない5階まで階段を上ると、その先には壁が取り払われた大きなワンルームが広がる。広々とした玄関土間、リビング、使い勝手を考慮した家事スペースなど、これまでの団地の薄暗いイメージをくつがえす。
若年層・子育て世帯を呼び込むアイデア
団地の課題は老朽化だけではない。公社は、若年層や子育て世帯に魅力ある住まいを提供するため、2戸を1つにまとめる「ニコイチ」を考案。家賃は7〜9万円台で、住戸ごとに異なるコンセプトを持つ。この取り組みにより、従来の団地イメージを刷新し、新しい住民の流入を促している。
実現は簡単ではないが、可能性を示す
すべての団地で「ニコイチ」ができるわけではないが、公社は構造などの条件が整えば、こうしたリノベーションが団地再生の有効な手段になるとしている。香里三井団地の例は、既存の団地ストックに新たな価値を与えるモデルケースとして注目される。



