三菱UFJ信託銀行が設置する不動産の研究機関「MUFG不動産研究所」は、東京23区の賃貸マンションの家賃が今後5年間で11%上昇するとの試算を公表した。人口の変化や過去の家賃実績、建築費の調査などから推計したもので、2026年から30年の5年間で23区の賃貸マンションの家賃は11%上昇するという。
25平方メートルで13万2千円に
同研究所が試算した25年の23区の家賃平均価格は、一室が25平方メートルの場合は11万9千円で、5年間で13万2千円に上がることになる。
上昇の要因には、分譲マンションに比べて賃貸の価格上昇が緩やかなことによる「割安感」の広がりを背景としたニーズの高まりがある。23区に住みたい人は、価格高騰が続く分譲マンションを避けて賃貸を選ぶからだ。不動産投資家もニーズの高まりから市場の成長を見込み、意欲的に投資していることも家賃を押し上げているという。
建築費高騰や金利引き上げの影響も
それでも、同研究所の舩窪(ふなくぼ)芳和シニアリサーチャーは、建築費高騰や政策金利引き上げによるコスト増に家賃上昇が追いついておらず、「事業者や投資家は開発や改修に後ろ向きになる可能性がある」と指摘する。今後については、「家賃が上がっても借りられる人が多いエリアとそうでないエリアで、マンションの戸数や質に差が出るかもしれない」と話した。