コスモスイニシアは10月5日、首都圏在住の中古マンション購入検討者・購入者1,000人を対象とした調査結果を発表した。それによると、購入者の53.2%が「リフォーム・リノベーション済み物件」を選んでおり、重視項目は世帯年収によって異なることが分かった。
年収別で見える重視項目の違い
中古マンションを検討・購入する際に最も重視する項目は、全体では「物件価格」(18.2%)が最多で、次いで「交通利便性」(13.0%)、「資産性」(10.5%)、「生活利便性」(10.4%)と続いた。
世帯年収別では、年収1,000万円未満までは「物件価格」が最多。年収1,000万円~1,500万円未満では「交通利便性」が最多となった。一方、年収1,500万円以上では「資産性」と「交通利便性」が上位に。年収3,000万円以上では「資産性」に次いで「管理状態・共用部の状態」が15.4%と、3,000万円未満の世帯と比べて高い割合を示した。年収水準が上がるにつれて、最重視項目が「物件価格」から「資産性や管理状態」へシフトしている。
金利上昇・価格高騰への対応も年収で差
住宅ローン金利の上昇や中古マンション価格の高騰を受け、購入に対する考え方に変化が生じたか尋ねたところ、全体では「以前より慎重・保守的な判断をするようになった」が40.6%、「以前より積極的・早めに動くようになった」が28.5%、「特に変化はない」が30.8%だった。
世帯年収2,000万円以上では「積極的・早めに動くようになった」が「慎重・保守的」を逆転し最多に。同じ市場環境でも、年収によって行動が異なる実態が示された。
検討・購入時に変更・見直したことでは、「特にしていない」(26.8%)が最も多く、「情報収集の範囲を広げた」(23.5%)、「予算(購入上限額)を見直した」(21.2%)、「物件の広さ・間取り条件を見直した」(20.5%)、「郊外・別沿線など希望エリアを見直した」(20.4%)が続いた。20代は「広さ・間取り条件」と「希望エリア」、30代は「情報収集の範囲」と「広さ・間取り条件」、40代は「情報収集の範囲」と「予算」、50代・60代は「特にしていない」が上位に挙がり、世代によって見直しポイントが異なる。
住宅ローン利用と金利タイプの選択傾向
住宅ローンは53.8%が「利用する予定/利用した」と回答。そのうち20.8%が「ペアローン」を利用・予定しており、20代では30.2%と特に高い。借入期間は「21~35年」が50.4%で最多。35年を超える「超長期ローン(36~50年)」も16.9%存在した。
金利タイプの見直し内容では、検討者層は「変動金利から固定金利への変更」(42.9%)が最多だったのに対し、購入者層は「変動金利のまま、金利の低い変動金利に借り換えた」(41.1%)が最多。検討者と購入者で傾向に差が出た。世帯構成別では、子どもあり・共働き世帯が「変動金利から固定金利への変更」(34.9%)と安定を重視する一方、子どもなし・共働き世帯は「固定金利から変動金利への変更」(32.3%)と金利メリットを重視している。
リフォーム済み物件の選ばれる理由と購入後の後悔
リフォーム・リノベーション済み物件を選んだ理由は、検討者では「価格が割安だから」(40.1%)が最多だったが、購入者では「即入居できるから」(32.3%)が最多で、「立地が良いから」(31.2%)が続き、「価格が割安だから」(29.7%)を上回った。
購入後の後悔ポイントでは、「特に後悔はない」(33.0%)が最多。次いで「広さ・間取り」(14.4%)、「交通利便性」(12.6%)、「生活利便性」(11.8%)、「管理状態・共用部の状態」(11.6%)が上位に挙がった。購入時に1位だった「物件価格」は後悔ポイントでは9位(9.0%)に下がった一方、「管理状態・共用部の状態」は購入時8位(26.6%)から後悔ポイント4位(11.6%)へ順位を上げた。
購入後に変更しにくい「広さ・間取り」や「交通利便性」、「生活利便性」といった日々の暮らしに直結する項目が後悔として挙がっており、予算だけでなく実際の生活をイメージした物件選びの重要性が浮き彫りとなった。