昭和の団地を90㎡の大空間に改装「ニコイチ」の驚きの室内
昭和の団地を90㎡に改装「ニコイチ」の室内

外観は昭和の団地そのものだが、中に入ると驚くような広々とした空間が広がっている。2戸の住戸を1つにまとめた「ニコイチ」と呼ばれる改装で、約90㎡の住まいを実現。キッチンや収納スペースも充実し、あたかも注文住宅のような居住性を提供する。

空き住戸を活用した団地再生の試み

約90㎡の住戸は、家族構成や働き方に応じて空間を柔軟に使える。若い夫婦や子育て世帯にとっても、団地を選択肢に入れやすくなるメリットがある。空き住戸を90㎡に変えることで、高齢化が進む団地に新たな入居層を呼び込み、地域の活性化につなげる狙いだ。

「子育て世帯や若い世代に入っていただくことによって、団地再生につなげていく。ニコイチはその先導的なプロジェクトという位置付けになっています」と説明する。

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構造上の制約と工事の課題

ただし、ニコイチは空き住戸が2つ並んでいれば必ずできるわけではない。まず、構造上の壁が耐力壁かどうかが問題となる。耐力壁であれば取り壊せないため、住戸間の壁を抜けるかどうかが最大のポイントだ。すべての団地や住棟で可能なわけではない。

壁を抜くだけでなく、別々の住戸を1つにまとめるには、給排水や電気・換気のルートを整備し、水道・電気メーターの扱いも整理する必要がある。配管や配線のルートも、壁が抜けない場所を避けて工夫しなければならない。従来の配管と新しい配管では大きさが異なる場合があり、接続にも苦労があるという。

さらに、団地や住戸ごとにテーマを設けてニコイチを展開する計画も進められている。多様なニーズに応える改修が、今後の団地再生の鍵を握っている。

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