国連のアントニオ・グテレス事務総長は16日、化石燃料への補助金を「自殺への補助金」と表現し、各国政府に対し、化石燃料の生産に対する補助金を廃止するよう呼び掛けた。アルメニアの首都エレバンで開かれたイベントでの演説で、化石燃料は「地球を沸騰させ、生物多様性を脅かしている」と述べた。
「誤った対象に資金を投じている」
グテレス氏は、来週開幕する国連生物多様性条約締約国会議を前に、各国政府は依然として「誤った対象に資金を投じている」と指摘し、特に化石燃料への優遇措置を問題視した。
「化石燃料への補助金は自殺への補助金だ」と述べ、「化石燃料は地球を沸騰させ、生物多様性を脅かしている。すべての国の政府に対し、こうした補助金をきっぱりと廃止し、浮いた資金を人々と地球のために使うよう強く求める」と訴えた。
自然保護への投資は1ドルに対し、悪影響活動には約30ドル
各国は2022年に、鉱業や化石燃料の採掘、集約農業など、自然に悪影響を及ぼす活動への公的支出を削減すると約束したが、ほとんど進展していない。
国連によると、自然の保護や回復に1ドルが投資される一方で、自然環境を損なう活動には約30ドルが投じられている。この中には、自然や気候に悪影響を及ぼす年間推定2兆6000億ドル(約410兆円)の公的補助金も含まれる。
約200か国がエレバンで生物多様性交渉に参加
約200か国が19日からエレバンで始まる国連生物多様性交渉に参加する予定で、自然保護のための資金不足が主要議題となる。