東京電力ホールディングスと日本原子力発電の子会社「リサイクル燃料貯蔵」が青森県むつ市で運営する使用済み核燃料の中間貯蔵施設への搬入に、関西電力も参加を目指していることが18日、明らかになった。中間貯蔵施設の確保はようやく前進したものの、搬入が実現してもその量は限定的で、福井県が求める県外搬出に向けた課題は残る。
搬入量は500トン、約4年分に限定的
関電の原発の使用済み核燃料の貯蔵量(8月末時点)は、大飯が1930トン、高浜が1570トン、美浜が530トンで、いずれも管理容量の8~9割に迫っている。関電は県外搬出に向け、中間貯蔵施設の確保を県に約束してきたが、候補地を示すことができずにいた。
むつ市の施設への搬入に東電と原電以外の事業者が加わることは「事業者間連携」と呼ばれ、18日、関電と東北電力が参加する計画があることが明らかになった。今回の動きは関電への「助け舟」との見方が強いが、搬入できる量は500トンで、関電の3原発から発生する使用済み核燃料の約4年分の容量だ。
乾式貯蔵施設の運用に弾み
関電は8月、美浜、高浜両原発で、使用済み核燃料を一時保管し、中間貯蔵施設へスムーズに運ぶための乾式貯蔵施設を建設することについて、県と立地町から了承を得た。2029年から運用を始める計画だ。県は、運用には中間貯蔵施設の概要を示すことが必要との見解を示し、事実上の条件としている。
むつ市の施設への搬入が見通せるようになれば、乾式貯蔵施設の運用も実現性が高まる。関電の原発が立地する町の町議の1人は「県外搬出のめどが立ち、一番心配していた『原発が止まる』という事態を回避できそうだ。地元にとって安心・安全な方向へ進むことになる」と歓迎した。
一方で、県幹部は「関電が自前の中間貯蔵施設を用意しない限り、本質的な課題解決にはならない」と指摘しており、搬入実現後も県外搬出の本格的な進展には時間がかかる見通しだ。



