福島第一原発事故の「セシウムボール」、大量放出の時期と飛散経路を解明
セシウムボールの放出時期と飛散経路を解明 福島第一原発事故

東京電力福島第一原発事故では、大量の放射性物質が放出され、拡散した先では高濃度の放射性セシウムを含む球状の微粒子(CsMP)が見つかっている。「セシウムボール」とも呼ばれ、それまでの事故では確認されていなかったものだ。どのように生じ、広がっていったのか、研究が進んでいる。

福島県内100地点の土壌分析で判明

台湾大の宇都宮聡教授(環境科学)と筑波大の山崎信哉准教授(分析化学)らのチームは、事故が起きた2011年に福島県内の100地点で採取された土を分析した。必ずしも放射線量が高い場所にCsMPが多いわけではなかったが、放射能の6割をCsMPが占める土もあった。土壌1グラムあたりの数は、52個が最多だった。

3月15日未明に大量放出、風向きの変化で広範囲に

この結果を大気拡散シミュレーション(WSPEEDI)と組み合わせて解析した結果、3月15日午前2~3時にCsMPを大量に含む空気が放出されたことがわかった。南に流れた後、風向きの変化で南西から北西向きになり、福島県内の広い範囲に達した。

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CsMPは直径数マイクロメートル。ガラス状で水に溶けにくい特徴があり、健康への影響も懸念されている。3基の原子炉で次々と核燃料が溶け落ちる中で、どのように生成されたのか、成分の由来も含めて研究が続いている。

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