世界最大の原油輸入国である中国の輸入量が大幅な減少を続けている。中国海関総署のデータによれば、2026年6月の輸入量は前年同月比41.3%減の2927万2000トンとなり、月間輸入量としては10年ぶりの低水準を記録した。これで4カ月連続の減少で、減少幅も拡大している。
4カ月連続減少、減少幅拡大
年明け後の1月と2月は前年同月を上回っていたが、2月末に米イラン戦争が始まった後の3月に2.3%のマイナスに転じ、4月は20%、5月は29%と減少幅が月を追って拡大してきた。背景にはホルムズ海峡の事実上の封鎖により、中東産原油への依存度が高いアジアを中心に製油所や石油化学プラントの減産が相次ぎ、世界的な原油需要縮小につながったことがある。
国際エネルギー機関(IEA)が7月10日に発表した調査レポートによれば、2026年4~6月期の全世界の原油需要は日量480万バレル減少した。
中国の需要減少が世界市場に影響
中でも中国の需要減少は際立っている。中国は原油需要の7割を輸入に頼り、2025年には1日当たり平均1142万8000バレルを輸入していた。それと比較すると、2026年6月の輸入量は1日当たり493万バレルも少ない。この量は世界第3位の原油消費国インドの1日当たり消費量に匹敵する。
こうした状況について、英国の調査会社ボルテクサのアナリスト、エマ・リー氏は7月15日付のブログ記事で「今となっては(中東産原油の)供給が回復するかどうかよりも、中国の需要がどのくらい早く戻るかのほうが(原油市場にとって)重要だ」と指摘した。
現在の国際原油市場では、中東発の供給減少ショックと中国発の需要減少ショックが同時に発生しており、アナリストを悩ませている。中国の需要減少が一過性か構造的かが今後のカギとなる。



