脂肪肝の改善には筋肉の維持が不可欠
肝臓外科医の尾形哲氏によると、脂肪肝を改善するためには「筋肉」の質と量が重要なカギを握るという。基礎代謝の大部分は肝臓(27%)、脳(19%)、筋肉(18%)が担っており、筋肉量が減少すると基礎代謝が低下し、消費されなかったエネルギーが脂肪として蓄積されやすくなる。
筋肉は「分泌臓器」としても機能
最新の研究では、筋肉が「分泌臓器」として働くことも明らかになっている。筋肉を動かすと「マイオカイン」と呼ばれる物質が分泌され、血流に乗って肝臓や脂肪組織に作用し、脂肪の分解や代謝の維持を助ける。しかし、加齢とともに筋肉は減少し、特に40代以降はタンパク質を摂取しても筋肉合成能力が低下するため、意識的に筋肉を維持する必要がある。
鶏むね肉が脂肪肝対策に推奨される理由
筋肉を維持するためには、良質なタンパク質の摂取が不可欠だ。尾形氏は「鶏むね肉」を特に推奨する。鶏むね肉は高タンパク・低脂質で、筋肉を守るアミノ酸が豊富に含まれている。特に注目すべきは「糖原性アミノ酸」で、これは肝臓での糖新生に利用される。糖質を極端に制限すると、体は筋肉由来のアミノ酸を糖新生の材料として使うため、筋肉が減少するリスクがある。そのため、糖質を適量に調整しつつ、鶏むね肉を習慣的に食べることで、筋肉の量と質を維持しながら脂肪を減らすことが重要だと尾形氏は強調する。
具体的な糖質摂取の目安
脂肪肝対策では、白米やパンなどの糖質を完全にゼロにするのではなく、適量に整えることが大切だ。尾形氏によると、ご飯なら1食あたり茶碗半分の70g、食パンなら6枚切り1枚、うどんなら半玉程度が目安となる。



