宇宙産業の「いま」を知り、企業や研究者らがつながりを作る「北海道宇宙サミット2026」の一般公開が15日、帯広市で始まった。企業ブースは情報を求める関係者で初日からごった返し、関心の高さをうかがわせた。
若田光一さんが講演、HOSPOの重要性語る
同日夕には、宇宙飛行士の若田光一さんが講演し、国際宇宙ステーション(ISS)での様々な実験の様子を紹介。「打ち上げ拠点がないと成り立たない。ISSとのやり取りを支える(大樹町の)北海道スペースポート(HOSPO、ホスポ)が重要になる」と語った。
全国の高校4校が活動発表
宇宙産業を学ぶ全国の4高校も活動内容を発表した。地元の北海道大樹高(大樹町)は、宇宙航空サークルの生徒3人が登壇。小中学生のロケット教室や「おためし地域留学」のサポートを通し、「宇宙のまち」である同町と、生徒減に悩む同校のPRに努めていることを紹介した。1年の阿部ルキアさん(16)は「他校の発表が興味深かった。缶を打ち上げる実験(缶サット)にも挑戦したい」と話した。
大分県立国東高(国東市)は、宇宙港の大分空港に近く「日本で一番宇宙に近い高校」をうたう。生徒2人が登壇し、国際宇宙ステーション(ISS)や災害時の避難所の暮らしを快適にするグッズを考えたことを紹介。水アメを使った「可食シート」やスティック状の練り香水などを提案。宇宙を題材に探究学習を進めていることを説明した。
小惑星探査機「はやぶさ」やイプシロンロケットの打ち上げで知られる「内之浦宇宙空間観測所」に近い、鹿児島県立楠隼中高一貫教育校(肝付町)は2人が登壇。宇宙の知識を深める「宇宙学」や、地域課題を考える「肝付学」などで、探究を深めていることを説明。モデルロケットや気球を用いた実験、県民の関心を高めるための壁新聞制作なども手がけているとした。
町内に日本初の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」がある和歌山県立串本古座高(串本町)は5人が登壇。「校舎屋上から打ち上げが見える」「直径3メートルのパラボラアンテナで、衛星データの分析ができる」と語った。「安く、誰もが買える材料で実験するのがポリシー」として、菓子の紙筒を使ったロケットを作ったことも披露。「楽しみながら宇宙で学んでいる」とした。
識者らが議論、一般公開は16日まで
会場では、国の宇宙政策の展望や地域活性化策、人材育成をめぐり、識者らが議論を交わした。一般公開は16日にもある。朝日新聞社も協賛ブースを出し、宇宙をめぐる報道を紹介している。