「謎の電波」から半世紀、日米欧が宇宙人探しで世界合同観測へ
「謎の電波」から半世紀、日米欧が宇宙人探しで合同観測へ

半世紀前に捉えられた謎の電波信号が「宇宙人」からのものかどうかを解明するため、日本、米国、欧州などの研究者が連携した国際プロジェクトが始動した。来年8月でこの信号の観測から50年となるのに合わせ、世界中の電波望遠鏡を同じ方角に向ける世界合同観測が計画されている。

1977年の「ワウ!」信号

この電波は1977年8月15日(日本時間16日)、米国オハイオ州立大学の電波望遠鏡で受信された。いて座の方角から到来し、星の爆発とは異なる人工的な特徴を持っていたため、「宇宙人からの電波ではないか」と議論を呼んだ。しかし、その後同じ電波は一度も観測されておらず、謎は深まるばかりだ。この信号はSF作品にも影響を与え、映画「コンタクト」(1997年公開)で有名になった。

日本SETI研究会が主導

世界合同観測は、天文学研究者らが今年4月に設立した「日本SETI研究会」が主導する。SETIは「地球外知的生命探査」の略称で、同研究会は今月、国内のほか米国、英国、南アフリカなど約20の研究施設に参加を呼びかけるメールを送付した。

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呼びかけに応じた研究施設は来年8月15日前後、いて座の方角に望遠鏡を向ける予定だ。技術が進歩した現在、2度目の受信が成功すれば、50年前よりも詳細な情報が得られる可能性がある。同研究会会長の鳴沢真也・兵庫県立大専任講師は「電波が宇宙人とは関係ないと判明したとしても、人類にとって貴重な発見になるだろう」と話す。

国内観測の主力はみさと天文台

同研究会は、和歌山県紀美野町の町立みさと天文台にある電波望遠鏡を国内観測の主力にしたい考えだ。この望遠鏡は直径8メートルで、約30年前に移設されたが、近年は資金不足で使用されていない。今後、クラウドファンディングで寄付を募り、SETIに適した受信装置などを整備する。

世界合同観測について、元みさと天文台長で同研究会副会長の尾久土正己・奈良県立大学長は「視野が狭くなりがちな現代人が広大な宇宙に思いをはせるきっかけになれば」と語る。

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