尼崎市、ひきこもり支援にメタバース活用 アバターで交流する「オンライン居場所」開設
尼崎市、ひきこもり支援にメタバース活用 オンライン居場所開設

兵庫県尼崎市は今月から、ひきこもりの状態にある人たちに向けた「オンライン居場所」をインターネット上の「仮想空間」(メタバース)に開設する。自分の分身となるキャラクター(アバター)を使って参加し、参加者同士で交流できる。個別相談のブースも設け、将来的な対面での支援につなげることを目指す。

アバターで参加、雑談やゲームも

オンライン居場所は、パソコンやスマートフォンから、顔や名前を出さずにアバターを通じて参加する。音声やチャットを使い、参加者同士で雑談や簡単なゲームをするほか、社会福祉に詳しい相談員に個別に相談もできる。自分のペースで無理なく交流できるという。

毎月2回ほどの開催を予定し、今月は3日と24日の午前11時から午後2時に実施する。

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運営はキズキに委託、安心のためのルール

運営は、ひきこもりや不登校の支援を行う「キズキ」(東京都新宿区)に委託。安心して利用してもらうため、「意見を否定したり、詳細を詮索したりしない」「利用者同士が個人的につながることは禁止」などのルールを設けるという。

昨年7月から同様のオンライン居場所を月2回開設する東京都足立区では、今年7月までにのべ53人が参加し、1人が対面での相談につながった。参加者からは「オンラインの方が自分の言いたいことが言いやすい」などの感想が寄せられているという。

全国に約146万人、尼崎市では約5700人と推計

内閣府の調査(2022年度)によると、近所のコンビニ店や趣味の場には外出する人も含めた「広義のひきこもり」は、全国に約146万人(15~64歳)いると推定され、尼崎市では約5700人に上ると推計される。また、市へのひきこもりに関する新規相談件数は、ここ数年、年間100~130件ほどで推移している。

市は、市内2か所で月に1回ずつ、相談員らと自由に過ごせる居場所を開設し、家庭訪問などの支援を続けていたが、支援につながれていない人たちが相当数いると判断し、オンライン居場所の開設を決めた。

尼崎市民であれば誰でも無料で参加可能。事前に専用フォームから申し込む。市南部福祉相談支援課の今泉聡介課長は「自分のペースで、気軽に参加してもらえれば」と話している。問い合わせは同課(06・6415・6287)。

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