今年のノーベル賞が10月に発表される。5日の生理学・医学賞を皮切りに始まる「ノーベルウィーク」を前に、科学雑誌Newtonの板倉龍・編集長と朝日新聞くらし科学医療部の後藤一也記者が、有力候補者や受賞が期待される分野を座談会形式で語り合った。
自然科学系3賞の定義とノーベル賞の特徴
ノーベル賞には、生理学・医学、物理学、化学の自然科学系3賞がある。後藤記者は「生理学・医学賞は『最も重要な発見』、物理学賞は『最も重要な発見や発明』、化学賞は『最も重要な発見や改良』にそれぞれ贈られる」と説明。ノーベル賞級の様々な発見によって近代医学が発展してきたと述べた。
板倉編集長は「ノーベル賞が特別だと思うのは、人類にとってインパクトが大きいことが誰の目にとっても明らかな研究には即座に賞を出すところ」と指摘。京都大の山中伸弥さんのiPS細胞はマウスで作ったのが2006年で、12年に受賞したことを例に挙げた。
mRNAワクチンの迅速な受賞
また、23年の新型コロナのmRNAワクチンについても言及。元となった研究は05年ごろと聞いているが、パンデミックが起きて、ワクチンがあのようなスピードで開発され、間もなく23年に受賞したとし、「非常にタイムリーだと思った」と語った。
座談会のロングバージョンはポッドキャストで配信される。ノーベル物理学賞と化学賞でも座談会が予定されている。