東京大や東京都立大、九州大が参加する国際研究チームが、42人の縄文人の骨から取り出したゲノム情報を分析した結果、縄文人が東ユーラシア系統の祖先集団から分かれたのは、後期旧石器時代の約2.7万~1.9万年前だとわかった。これは最終氷期の最も寒い時期にあたり、縄文人の祖先が寒冷環境に適応していった痕跡も見つかった。
研究成果と研究チームの指摘
研究成果は科学誌サイエンス・アドバンシズに掲載された。研究チームは「縄文人ゲノムは、現代の日本列島の人の成り立ちを知る手がかりであると同時に、東ユーラシアの狩猟採集民が氷期の寒冷環境の中をどう生き抜いたのか、進化と適応を読み解く貴重な記録だ」と指摘している。
縄文人の系統と日本列島の歴史
独特の土器文化を持ち、約1万6千~約3千年前に日本列島に定住し狩猟採集生活を営んだ縄文人は、東ユーラシアの中でも早い時期に分かれた系統と考えられている。日本列島にはそれより前の約3万8千~約1万5千年前の後期旧石器時代にはすでに狩猟採集民がいたことが石器などからわかっているが、縄文人がそれらの人たちの直接的な子孫なのかどうかははっきりしていない。
寒冷環境への適応と現代人との関連
研究チームは北海道から四国にかけての縄文人のゲノムを解析し、寒冷環境に適応した痕跡を発見した。この痕跡は現代人の肥満との関連も指摘されており、今後の研究が注目される。



