俳優の水谷豊が主演を務めるBS朝日の4K時代劇スペシャル『無用庵隠居修行10』が、9月22日午後7時から8時54分に放送されることが決定した。2017年のシリーズ開始から10年目を迎える人気作の第10弾で、水谷豊、岸部一徳、檀れいの3人が再び集結する。
シリーズ10年目の節目、祈祷師と踊り子の変装が話題
原作は直木賞作家・海老沢泰久の短編時代小説。吉川一義監督と水谷がタッグを組み、武士の日常と江戸に潜む事件を笑いと人情、サスペンスを交えて描く。主人公・日向半兵衛役の水谷をはじめ、お節介な用人・勝谷彦之助役の岸部一徳、半兵衛の妻・奈津役の檀れいら、おなじみの顔ぶれが再集結する。
今作では、職も妻も失い荒んだ生活を送る旧友・田島安五郎(梨本謙次郎)と再会した半兵衛が、その背後に悪徳商人による土地買い占めなどの陰謀があることを知る。現代でいう「地面師」や物価高騰を思わせるエピソードも盛り込まれ、江戸時代を舞台にしながら現代社会にも通じるテーマを描く。さらに、昨年のNHK大河ドラマでも注目を集めた蔦屋重三郎も物語に登場。片桐仁が演じる蔦屋が、半兵衛や勝谷とコミカルな掛け合いを繰り広げる。
ゲストキャストとレギュラー陣が勢ぞろい
半兵衛の悪行退治に力を貸す元御庭番衆・藤兵衛役の田山涼成、半兵衛行きつけの料亭女将・お咲役の中山忍、半兵衛の息子で目付・日向新太郎役の田中偉登、奈津の母・郁役の市毛良枝、父・清四郎役の橋爪淳、半兵衛の理解者でもある火付盗賊改・長谷川平蔵役の榎木孝明、半兵衛を高く評価している老中・松平定信役の杉本哲太らレギュラー陣も勢ぞろい。半兵衛の旧友・田島安五郎役の梨本、耕書堂の主人・蔦屋重三郎役の片桐のほか、権力者と結託して土地買い占めなどに暗躍する剥屋の主人・剥屋忠右衛門役で徳井優、かつて半兵衛と同門であった北町奉行の並木役で加山徹がゲスト出演する。
水谷豊「続けてきたことが力に」、岸部一徳「年に一度の里帰り」
シリーズ恒例となった半兵衛の変装も健在だ。今回は怪しげな祈祷師に扮して悪を追い詰めるほか、奈津もお咲やあけみ(小川菜摘)とともに踊り子姿を披露する。恒例となった半兵衛の変装シーンについて水谷は、「最近も見ている方から『楽しみにしています』と言われることがあったので、浸透してきたんですね」とにっこり。今回は、祈祷師に変装し、台本には奇妙なカタカナのせりふもあったという。「ご覧になっていただければわかると思いますが、台本に書かれているようなものじゃないんです、とんでもないですよ(笑)。胡散臭い祈祷師なんですが、演じているうちにちょっとすごいパワーを持っているんじゃないかと思わせる何かがありました(笑)」と見どころとしてアピール。
一方、檀は「私たち3人の中だけで“三人娘”と呼んでいるんですけど(笑)。踊るだけでなく黄色い声を出して盛り上げたりしました」と撮影を振り返り、水谷も「この踊りが本格的なんですよ」と太鼓判を押した。
10年目の感慨とシリーズへの思い
10年目を迎えたことについて水谷は、「10年ひと昔と言いますが、10年経ったということは、我々も10年前は10歳若かったということですね(笑)。『無用庵』が始まった頃は時代劇が減っていましたが、最近は少しずつ増えてきた印象があります。ずっと続けていることが何かの力になっているんじゃないかと思え、とてもうれしいです」とシリーズ継続への喜びを語っていた。
岸部も「もう10年ですか。早いですね。仕事というより年に一度里帰りするみたいな感じ」とシリーズへの思いを明かし、「水谷さんとは『相棒』『歌麿』『無用庵』と約25年ご一緒しました。楽しい人です。才能あふれる人です。人として、俳優として尊敬できる人です」と信頼を寄せる。
檀も「毎年京都でこの作品を撮ることが当たり前になっていますが、もう10作目なんだという驚きを感じています」と感慨を語り、「作品を重ねるごとに半兵衛さまと奈津の距離が少しずつ近づき、夫婦になり、今では奈津が少し強くなる場面もあります。10年かけて一作一作丁寧に積み重ねてきたからこその関係性を皆さんにお届けできると思います」とアピールした。
おなじみの変装や軽妙な掛け合い、笑いと涙が詰まった人情ドラマ、そして巨悪との対決など、シリーズならではの魅力を詰め込んだ節目の第10弾となりそうだ。



