小学生の漢字学習、9割が「書く」より「読める」優先、スマホで練習が主流に
小学生の漢字学習、9割が「書く」より「読める」優先、スマホ練習が主流

小学生の漢字学習において、約9割の子どもが「書ける」ことよりも「読める」ことを優先していることが、教育関連企業の調査で明らかになった。また、学習手段としてスマートフォンやタブレットを活用する割合が増加し、従来の紙のドリルやノートを使った学習は減少傾向にある。

調査概要:約9割が「読める」優先

この調査は、小学1年生から6年生の子どもを持つ保護者1000人を対象に、インターネットを通じて実施された。調査期間は2023年12月。子どもの漢字学習について、「書けること」と「読めること」のどちらを重視するか尋ねたところ、「読めることを優先」と回答した割合は88.7%に達した。一方、「書けることを優先」はわずか11.3%だった。

「読めることを優先」と回答した保護者からは、「現代ではパソコンやスマホで文字を入力することが多く、書く機会が減っている」「読めれば意味が分かるので、書けなくても困らない」といった声が聞かれた。また、「漢字を書く練習に時間を割くよりも、他の教科の学習に時間を使いたい」という意見もあった。

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学習手段:スマホ・タブレットが主流に

家庭での漢字学習に使用するツールについて複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「スマートフォン・タブレットのアプリ」で62.3%だった。次いで「紙のドリル・問題集」が58.1%、「学校の宿題」が55.2%、「テレビ・動画」が21.4%、「学習塾・習い事」が18.7%と続いた。

前回の同様の調査(2021年)と比較すると、スマホ・タブレットの利用率は10ポイント以上増加しており、紙のドリルは逆に減少している。特に、低学年の子どもほどスマホ・タブレットの利用率が高く、小学1・2年生では70%を超えた。

保護者の意識変化:書く力より読解力重視

調査では、保護者の漢字学習に対する意識の変化も浮き彫りになった。「漢字の書き取り練習は必要ないと思うか」という質問に対し、「そう思う」と回答した保護者は全体の34.2%で、前回調査(2021年)の28.5%から増加した。「どちらかといえばそう思う」を合わせると52.8%に上る。

一方、「漢字の読み書きは両方とも必要だと思う」という回答は87.6%で依然として高いものの、その内訳をみると「書くことよりも読むことの方が重要」という意見が増えている。保護者の間では、漢字を正確に書く力よりも、文章を読んで意味を理解する読解力を重視する傾向が強まっているようだ。

専門家の見解:デジタル時代の漢字学習

教育心理学の専門家である東京大学の佐藤教授は、「デジタル機器の普及により、漢字を手で書く機会は確かに減っているが、読めることは依然として重要だ。読めなければ文章の意味が理解できず、学習全般に支障をきたす。一方で、書くことは脳の活性化や記憶の定着に役立つという研究もあり、バランスが大切だ」と指摘する。

また、調査を実施した教育関連企業の広報担当者は「家庭での学習スタイルが多様化している。学校でもタブレットを使った学習が増えており、漢字学習も変化の時期にある。今後も実態を調査し、効果的な学習方法を提案していきたい」と述べている。

まとめ:漢字学習の新たな潮流

今回の調査結果から、小学生の漢字学習において「読める」優先の傾向が強まっていることがわかった。スマホやタブレットを活用した学習が主流となり、紙のドリルは減少。保護者の意識も、書く力よりも読解力を重視する方向へと変化している。デジタル時代に対応した漢字学習のあり方が、今後さらに模索されていくことになりそうだ。

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