首都圏で「イチゴ戦争」激化!栃木「とちあいか」浸透作戦、福岡「あまおう」高級路線で対抗
首都圏「イチゴ戦争」激化!栃木vs福岡のPR合戦

首都圏で「イチゴ戦争」激化!産地間のPR合戦が過熱

国内消費が減少傾向にある中、イチゴの主要産地によるPR合戦が激化している。産地間では品種開発競争に加え、都市部での浸透やブランド力向上に余念がなく、首都圏を舞台にした「イチゴ戦争」の様相を呈している。

栃木県:「とちあいか」の浸透を狙い首都圏で積極展開

イチゴ王国として知られる栃木県は、主力品種「とちあいか」の知名度向上を目指し、首都圏での積極的なPR活動を展開している。県内では、従来の主力品種「とちおとめ」に取って代わり、「とちあいか」が作付けの9割を占めるまでに生産面では成功したが、消費者への浸透はまだ課題となっている。

実際、横浜市で開催された「横浜ストロベリーフェスティバル」では、「栃木といったら、『とちおとめ』でしょ?」といった声も聞かれたという。同フェスティバルは昨年約58万人が訪れた人気イベントで、栃木県は「とちあいか」の試食や直売を通じて知名度アップを図った。

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県の担当者は「横浜赤レンガ倉庫は『写真映え』する。SNSでどんどん発信してもらいたい」と期待を寄せた。栃木県は今年1月から3月中旬にかけて、首都圏や関西の主要駅ビル、スーパー、空港で試食や販売キャンペーンを実施。さらに、とちあいかを使ったサラダやケーキなどの特別メニューを展開し、インフルエンサーや生産者を活用したSNSでの情報発信も行っている。

福岡県:「あまおう」の高級路線でブランド強化

一方、栃木県の王国の座を狙う福岡県は、「あまおう」の高級ブランド化を推進している。1月下旬、東京・銀座の商業施設「銀座シックス」で開催されたイベントで、服部誠太郎・福岡県知事は「新品種の開発競争が激化している。あまおうは21年連続販売単価日本一で『王様』と呼ばれるが、『皇帝』に押し上げたい」と力を込めた。

このイベントは、あまおうの最上級規格で糖度11度以上のものを厳選した「博多あまおうプレミアム」のプロモーションとして開催。すでに確立している「あまおうブランド」のプレミアム化を目指し、首都圏の百貨店で約200箱限定、1箱1万円以上で販売する計画だ。

会場には飲食店経営者やインフルエンサーなど約100人が出席し、あまおうを使った色鮮やかな料理やケーキがふるまわれた。人気パティシエの鎧塚俊彦氏は「あまおうは甘みと酸味のバランスが非常にいい。20年周期くらいで品種の流行が変わる中、ずっと王座を維持している」と評価した。

消費減少の中、産地間の協力と競争が交錯

イチゴの国内消費量は、少子化や嗜好品の多様化の影響で、30年前の4割程度にまで減少している。こうした状況を受け、栃木県は生産量上位10県に呼びかけ、昨年「全国いちご会議」を結成。消費量増加に向けた協力体制を構築した。

横浜ストロベリーフェスティバルの開場前、栃木県農政部の広川貴之部長は「普段はライバルかもしれないが、この3日間、売って、売って、売りまくり、日本のイチゴ消費を増やしましょう!」と全国の主要産地に呼びかけた。埼玉県の「あまりん」など各地のイチゴを使ったパフェやクレープが勢ぞろいし、来場客は撮影や食べ比べを楽しんでいた。

家族で訪れた千葉県野田市の女性看護師(36)は「甘いイチゴを狙っていた。こんなに種類があるなんて」と目移りしていたという。イチゴは今シーズンの最盛期を迎えており、服部知事はイベント中、報道陣を前に「イチゴ戦争だな……。(一番のライバルは)栃木だ」と本音をのぞかせた。

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消費減少という共通の課題に直面しながらも、産地間では協力と激しい競争が交錯し、首都圏を舞台にした「イチゴ戦争」はさらに激化する様相を見せている。