KDDIが楽天モバイルに回線を貸し出す「ローミング」が、10月から大幅に縮小される。楽天ユーザーの通信品質はどう変わるのか。ユーザーが流出する可能性もあるとみて、競合3社は商機をうかがう。
都市部でのローミング縮小
KDDIは30日、楽天モバイルとのローミングについて、新たな枠組みに合意したと発表した。10月からは仙台や横浜、京都、神戸、広島、福岡などの都市部でローミングのエリアを大幅に縮小する。地方や郊外など楽天モバイルで基地局の整備が追いついていないエリアでは「楽天モバイルが基地局整備を行う大前提のもと、今後も一定期間、インフラ維持に協力する」(KDDI)としており、楽天側の設備が整い次第、縮小していくという。
KDDIは10月以降の楽天モバイルへのローミング提供エリアをホームページで公開した。
ローミングの仕組みと背景
ローミングは、契約する携帯キャリアがつながらないとき、別の会社の回線を使って通信を継続する仕組み。2020年に携帯事業に本格参入した楽天は、KDDIのau回線を借りることで全国をカバーした。ただ、近年は楽天ユーザーの通信量が急増して、KDDI側が不満を募らせていた。すでに東京、大阪といった大都市圏など、楽天の整備のできた地域から順次、貸し出しを終了してきた。
auユーザーにとっては、楽天ユーザーが回線を使わなくなる分、通信品質のさらなる安定につながる可能性がある。
楽天の対応と今後の展望
楽天は今回、ローミングを終了するのは楽天が自社で十分カバーができるエリアであり、基地局の整備に時間を要するエリアについてはローミングを継続すると説明している。対象から外れる地域では、希望するユーザーに、通信がつながりにくい場合に使う予備回線用のSIMカードを無料で貸し出す方針だ。
低料金を売りに契約数が11…この記事は有料記事です。残り608文字有料会員になると続きをお読みいただけます。