サンワサプライは、物流現場における荷降ろし作業の自動化と労働環境の改善を目的に、AI搭載のコンテナ向け荷降ろしロボット「RockyOne」を導入した。同社の西日本物流センターで5月から運用を開始しており、6月23日にはシステムを提供するSGシステムが発表した。昨年導入した東日本物流センターに続く導入で、東日本の知見を反映し、最大処理能力が約15%向上したという。
コンテナ内の過酷な作業環境が課題
サンワサプライはコンピュータ周辺機器やサプライ製品の企画、製造、販売を手がける。近年の猛暑による気温の常態化にともない、物流現場ではコンテナ内温度が50度から60度に達することが問題となっていた。こうした過酷な環境下での荷降ろし作業に加え、重量物の取り扱いによる身体的負担や高所からの落下リスクへの対応、深刻化する労働力不足への対策として、労働環境の抜本的な改善が求められていた。
AI搭載コンテナ向け荷降ろしロボット
こうした背景から、同社は倉庫運用の自動化に向け、SGシステムの提供する物流ITソリューションに着目した。先行して導入した東日本物流センターでは、コンテナ内作業の無人化や人員の半減、安定した自動荷降ろしといった効果を確認できたことから、培ってきたSGシステムとの関係を強化し、西日本物流センターへの展開を決めた。
西日本物流センターへの導入では、東日本での運用ノウハウに基づき複数の改良を施した。カメラ位置の最適化による荷物の認識精度の向上や、アームの速度制御の高度化による振動防止などの安全性を強化し、混載便を含む多様な積載条件への対応力を高めた。さらに、設置レイアウトの最適化による作業効率の改善、操作マニュアルの整備や作業者への教育、トラブル発生時の迅速な初動対応を可能にするリモートサポート体制の構築などを実施した。
処理能力15%向上と生産性改善
今回の導入で、特に炎天下の過酷な環境における人的負担が軽減されたほか、周辺機器などの比較的小型な製品についても荷降ろしの効率が向上し、現場全体の生産性向上が図られた。東日本での経験を生かしたことで、西日本への展開も完了している。
サンワサプライの山田和範社長は「西日本物流センターへの導入により、過酷なコンテナ内作業における人的負担の軽減や現場全体の生産性向上を実感している。今後もさらなる作業効率の向上を推進し、作業者の安全性確保と持続可能な物流体制の構築を進めていく」としている。
今後の展開
今後は、両拠点の実運用で得られる知見をさらに生かし、労働環境の改善と生産性向上に継続して取り組む。



