デスクに「推しグッズ」を置く若手社員の主張と心理学が示す私物の意外な効果
デスクの推しグッズと心理学が示す私物の効果

デスクに私物を置く行為は、働きやすさに影響を与える。日本メンタルアップ支援機構の大野萌子代表理事は、同じ行為でも見る価値観によって「真面目か不真面目か」評価が分かれると指摘する。組織としてどこまで許容すべきか、結論からいえば業務に支障があるかどうかを基準にするのが望ましい。

許容されやすい私物とは

許容されやすい私物として、小さなフィギュアや写真、マグカップ、加湿器などの生活用品、ミニ観葉植物、文房具や卓上カレンダーなどが挙げられる。これらはデスクの占有面積が小さく、業務に影響を与えにくい。ただし、露出度が高く性的なものやグロテスクなものは避ける必要がある。

注意が必要なケース

一方、注意が必要なのは、デスクを大きく占有する大型グッズ、音や香りの出るアイテム、他者の宗教・政治観を強く想起させるもの、清掃や衛生面で問題が出るものだ。特にアロマディフューザーは、香りの好き嫌いが分かれるため問題になることが多い。

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個人の快適さと周囲の働きやすさのバランス

結論として、「個人の快適さ」と「周囲の働きやすさ」のバランスが判断基準となる。しかし、その基準は個々人で異なるため、組織としてのルールをアナウンスすることが必要だ。最近の管理職は「ハラスメントと言われるのが怖い」と感じ、注意すべき場面でも言い出せないケースが増えている。その結果、職場のルールが曖昧になり、社員間の不満が蓄積する逆効果も起きている。

具体的な対策

大野氏は以下の対策を提案する。①会社として「許容範囲」を明文化する。デスクに置いてよい私物の例や禁止事項をガイドライン化し、曖昧さをなくす。②周囲への影響を判断する。業務に支障があるか、周囲の集中を妨げるかを基準にする。③個人の快適さを尊重する。心理的安全性は生産性に直結し、小さな推しグッズがモチベーションになるならプラスだ。④管理職向けに「注意の仕方」を教育する。価値観ではなく事実ベースで伝えることが重要だ。

若手とベテランのギャップを埋める

デスクに置かれた私物は、単なる飾りではない。そこには、社員がどれだけ自分らしく働けているか、組織がどれだけ多様性を受け入れているかが表れる。推しグッズを置く若手と、それを不真面目と感じるベテラン。このギャップを埋めるには、どちらかが折れるのではなく、「働きやすさ」と「職場の秩序」の両立をどう図るかという視点が欠かせない。温度感をお互いに知るためにも「有り無し」のアンケートを取るなど、現場の状況をふまえながら独自のルールを確立していくことをお勧めする。

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