総務省が、選挙期間中にSNS上で発信される偽情報や誤情報への対策指針案をまとめた。選挙の公正を害する恐れがある情報が発信された場合、閲覧数に応じて投稿者に支払われる「収益化」を停止することや、候補者や公的機関のウェブサイト・SNSを優先表示することなど、計9項目の対策が盛り込まれた。
対象は13事業者、対策の実施を義務付け
指針案では、動画投稿サイト「ユーチューブ」を運営する米グーグルや米X(旧ツイッター)など計13の事業者を対象に、選挙期間中およびその前後の期間において、偽・誤情報の拡散防止対策の実施を義務付ける。
具体例として、AI(人工知能)で生成された画像や動画への警告表示、投稿者の所在地情報の表示、法律専門家の雇用による体制拡充などが挙げられている。9項目以外の対策を実施することも可能だ。
年1回の公表義務、違反時は最大1億円の罰金
事業者には対策の実施状況を年1回公表することも義務付ける。違反した場合は最大1億円の罰金が科される。
一方で、具体的にどの措置を実施するかは各事業者の判断に委ねられる。「表現の自由に最大限配慮する」との観点から、事業者に対し個別の投稿の削除を求めることはしない。
年内の指針策定へ、パブリックコメント実施
総務省は近くパブリックコメント(意見公募)を行い、年内にも指針を策定する。
7月に成立した改正情報流通プラットフォーム対処法では、事業者に偽・誤情報による悪影響を軽減する措置を義務付けており、具体策は総務省の指針を参考とする。改正法は来年3月1日に施行される。