テスラ株急落、時価総額1兆ドル割れ-マスク氏の政治活動が逆風に
テスラ株急落、時価総額1兆ドル割れ

電気自動車(EV)大手テスラの株価が急落し、時価総額が1兆ドルを割り込んだ。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の政治活動が投資家の間で懸念を広げ、売りを誘っている。2月25日の米国市場でテスラ株は8.4%下落し、終値は302.80ドル。時価総額は約9730億ドルまで縮小した。

株価急落の背景

株価下落の主因は、マスク氏の政治活動に対する警戒感だ。マスク氏はドナルド・トランプ前大統領との関係を深め、政府効率化省(DOGE)のトップに就任。連邦政府職員の大量解雇や予算削減を主導している。これにより、テスラのブランドイメージが損なわれるとの見方が強まった。

投資家の間では、マスク氏の政治活動がテスラの事業に悪影響を及ぼすとの懸念が高まっている。特に、同氏がトランプ政権と連携して進める政府職員削減は、テスラの主要顧客である環境意識の高い層からの反発を招く可能性がある。

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売り圧力の加速

株価下落は2月に入って加速している。年初来の下落率は約25%に達し、S&P500種株価指数の同期間の上昇(約1%)とは対照的だ。また、テスラの株価収益率(PER)は約90倍と、依然として割高感が否めない。

アナリストの間では、テスラの株価がさらに下落する可能性を指摘する声が上がっている。モルガン・スタンレーのアナリスト、アダム・ジョナス氏は「マスク氏の政治活動がテスラのブランド価値を毀損している。投資家はリスクを再評価すべきだ」と述べている。

影響と今後の見通し

テスラの時価総額1兆ドル割れは、同社の成長神話に陰りが見え始めたことを示している。マスク氏の政治活動に加え、EV市場全体の需要減速や競争激化も株価の重荷となっている。

特に中国市場では、比亜迪(BYD)などの地元メーカーが急速にシェアを拡大しており、テスラの販売台数に影響が出始めている。2024年の世界販売台数は前年比で微増にとどまり、市場予想を下回った。

今後の焦点は、マスク氏が政治活動とテスラの経営をどのように両立させるかだ。同氏はこれまで、自らの政治活動がテスラに与える影響について「短期的なノイズに過ぎない」と発言しているが、株価の下落は投資家の不安が強まっていることを示している。

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