太陽フレアでGPS誤差拡大、スマホ地図に影響の可能性
太陽フレアでGPS誤差拡大、スマホ地図に影響か

太陽表面で大規模なフレア(爆発現象)が発生した影響で、地球上のGPS(全地球測位システム)の誤差が最大で数十メートルに拡大する可能性があることが、国立研究開発法人・情報通信研究機構(NICT)の観測で明らかになった。スマートフォンの地図アプリやカーナビなど、日常生活で広く利用されている位置情報サービスに影響が出る恐れがあり、専門家は注意を呼びかけている。

太陽フレアの発生とGPSへの影響

NICTによると、7月8日午前、太陽表面で大規模なフレアが発生し、それに伴って大量のプラズマが地球に向けて放出された。このプラズマが地球の磁気圏に到達すると、電離圏に乱れが生じ、GPS衛星からの電波が不安定になる。その結果、位置情報の誤差が通常の数メートルから、場合によっては数十メートルにまで拡大する可能性があるという。

「今回のフレアは過去10年で最大級の規模です。GPSの誤差は、特に高緯度地域で顕著になるでしょう」と、NICTの宇宙環境研究室長は説明する。同機構は、7月9日から10日にかけて、日本付近でもGPS誤差が拡大する可能性があるとして、注意を呼びかけている。

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スマホ地図やカーナビへの影響

GPS誤差の拡大は、スマートフォンの地図アプリやカーナビゲーションシステムに直接影響を与える。例えば、徒歩や車でのナビゲーション中に、実際の位置と表示がずれることで、誤ったルート案内が行われる可能性がある。また、配達業務やタクシー配車など、位置情報を基にしたサービスにも支障が出る恐れがある。

「特に、精密な位置情報を必要とする農業や建設業界では、誤差の拡大が作業効率に影響する可能性があります」と、GPS関連の技術コンサルタントは指摘する。一方で、一般的なスマートフォンユーザーにとっては、多少の誤差は許容範囲内であることも多く、過度に心配する必要はないとの見方もある。

過去の事例と今後の見通し

過去にも、太陽フレアの影響でGPSが一時的に不安定になった事例は複数ある。2017年9月には、大規模フレアにより、航空機の航法システムに影響が出たことが報告されている。今回のフレアはそれと同等か、それ以上の規模とみられ、NICTは今後数日間、状況を注視する方針だ。

「太陽活動は約11年周期で活発化しており、現在はその極大期に向かっています。今後も同様の現象が発生する可能性が高いです」と、宇宙天気予報の専門家は話す。NICTは、宇宙天気予報の情報を随時公開しており、GPSを利用する際の参考にしてほしいと呼びかけている。

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