アウディジャパンは2026年、日本市場で積極的なモデル投入を進めている。2月の新型「RS5」に続き、5月にはコンパクトSUV「Q3」および「Q3スポーツバック」をフルモデルチェンジ。同月に「A5」シリーズのPHEV、6月には新型「A6」と「A6アバント」を導入した。半年でこれだけのラインアップを揃える攻勢だ。
ライバルはレクサスNX、コンパクトサイズが強み
日本でのQ3の主な競合はレクサス「NX」。価格帯は近いが、Q3は全長4.53mとNXよりコンパクトで、都市部での取り回しやすさがメリット。アウディジャパンは「より大きなSUVを好む層もいるが、コンパクト志向のユーザーも多い」と語る。
注目すべきは、先代からの「なんとなく良くなった」レベルを超え、具体的に挙げられる技術装備が充実した点だ。特にデジタル技術は走行からエンターテインメントまでてんこ盛りで、強力な武器となっている。
パワートレイン:1.5リッターMHEVと2リッタークワトロ
パワーユニットは2種類。1.5リッター直4マイルドハイブリッド(MHEV、110kW)と、2リッター直4ガソリンターボ(150kW)で、後者はアウディ自慢の4WDシステム「クワトロ」を搭載。試乗した印象は「気持ちよく走れる」。両者は明確にキャラクターが異なり、日常的な快適性かスポーティな走りかで選べる。
ボディ形状は標準のQ3と、ルーフラインを寝かせたスポーツバックの2種。荷室容量や後席の広さは同一で、デザインで選択可能。日本ではスポーツバックの比率が高いとアウディジャパンは説明する。
2万5600個のLEDが実現するライティング
デジタル技術の目玉の一つがライティング。フロントのデジタルマトリクスLEDヘッドライトと、リアのデジタルOLEDテールライトは、合計2万5600個のLEDセグメントを使用。これにより、車両状態やドライバーの意図に応じて発光パターンを変化させる。例えば、ナビゲーションの案内をライトで示したり、車両接近を警告する演出が可能だ。
2バルブ式電子制御ダンパーによる操縦性と乗り心地
シャシーでは、2バルブ式の電子制御ダンパーを採用。従来の1バルブ式と違い、減衰力をより細かく制御できる。これにより、操縦性と乗り心地の両立を実現。試乗では、路面の凹凸を滑らかに吸収しつつ、コーナリング時のロールを抑えるバランスの良さが感じられた。
メルセデスやBMWも採用するけれど…
デジタル技術の多くはメルセデス・ベンツやBMWも採用しているが、Q3ではそれらを一つのパッケージとしてコンパクトSUVに凝縮した点が評価できる。特に、ライティングやダンパー制御は、このクラスでは先進的だ。
買い得感の高い価格も朗報
価格帯は競合のNXと近く、装備を考慮すれば買い得感は高い。アウディの攻勢は今後も続き、Q3シリーズはその中核を担うモデルとなるだろう。



