メルカリの中古スマートフォン販売事業が急成長を遂げている。2025年には取扱高が過去最高の800億円を超える見通しだ。同社は独自の査定・クリーニング技術を駆使し、高品質な中古スマホを提供することで、消費者の信頼を獲得している。
急成長の背景
メルカリは2018年から中古スマホの買取・販売を開始。以来、取扱高は年々拡大し、2024年には前年比約1.5倍の600億円に達した。2025年はさらに伸び、800億円超えが見込まれている。この成長の背景には、スマホの高価格化と消費者の節約志向がある。新品のスマホは10万円を超える機種が多く、中古市場の需要が高まっている。
メルカリの強みは、独自の査定システムとクリーニング技術だ。AIを活用した査定で、画面の傷やバッテリー劣化などを正確に評価。さらに、専門スタッフによるクリーニングで、外観を新品同様に仕上げる。これにより、中古品への不安を軽減し、高単価での販売を可能にしている。
競合との違い
中古スマホ市場では、ソフトバンクやKDDIなどのキャリア、また専門のリユース業者も参入している。しかし、メルカリはC2Cプラットフォームのノウハウを活かし、ユーザー間の取引を活性化。さらに、自社で買い取った端末をクリーニングして販売するB2C事業も強化している。2024年には、メルカリ内で中古スマホを販売する出品者が前年比2倍に増加した。
また、メルカリは2023年から「メルカリShops」で中古スマホの販売を開始。専門店が運営するため、品質保証や返品対応が充実している。これにより、高額商品でも安心して購入できる環境を整えた。
今後の展望
メルカリは2025年、中古スマホ事業をさらに拡大する方針だ。具体的には、買取価格の引き上げや、査定の即日化を進める。また、海外展開も視野に入れている。特に東南アジアでは、中古スマホの需要が高く、メルカリのプラットフォームが受け入れられる可能性がある。
同社の担当者は「中古スマホ市場はまだ成長余地が大きい。特に若年層の間で、環境に優しいリユースへの関心が高まっている。メルカリは、高品質な中古スマホを提供することで、サーキュラーエコノミーの実現に貢献したい」と語る。
一方、課題もある。中古スマホの販売は、バッテリーの発火リスクや個人情報の消去など、安全性の確保が重要だ。メルカリは、専門スタッフによるデータ消去や、バッテリーの点検を徹底している。また、購入後のサポートも充実させ、顧客満足度の向上に努めている。
メルカリの急成長は、リユース市場全体の活性化にもつながっている。環境負荷の低減と経済性を両立するビジネスモデルとして、注目が集まっている。



