日本人のスマホ料金、OECD比較で最安級に 総務省調査
日本人のスマホ料金、OECD比較で最安級

総務省が2023年度に実施した調査により、日本のスマートフォン料金が経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で最安級であることが明らかになった。データ容量20ギガバイト(GB)のプランで比較した場合、日本の平均月額料金は約2,700円となり、OECD平均の約6,000円を大きく下回る。これは、2019年に政府が携帯電話料金の引き下げを強く促した「弾力的な値下げ」政策の効果が現れた結果とみられる。

調査の詳細:20GBプランでOECD平均の半額以下

総務省の「電気通信サービスの国際比較」調査によると、2023年11月時点で、日本の20GBプランの月額料金は2,736円(税抜き)。これはOECD加盟38カ国中、最も安い水準にある。2位のフィンランド(約3,000円)や3位のイスラエル(約3,200円)を抑えてのトップとなった。また、OECD平均は5,960円で、日本の料金は平均の46%に相当する。

値下げ競争の背景:政府の介入と新規参入

日本の携帯電話料金はかつて高額で知られていたが、2019年に当時の菅義偉官房長官(後の首相)が「携帯電話料金の引き下げは可能だ」と発言したことを契機に、政府が大手キャリアに値下げを圧力。これを受け、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの3社は、2020年から2021年にかけて低価格プランを相次いで投入した。さらに、楽天モバイルが2020年に格安プランで新規参入し、競争が一層激化した。

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消費者への影響:家計の通信費負担が軽減

総務省の担当者は「料金低下により、消費者の通信費負担が大幅に軽減された」とコメント。実際、総務省の家計調査によると、2023年の1世帯あたりの通信費(携帯電話を含む)は月平均約1万2,000円で、2019年の約1万4,000円から約15%減少した。また、格安スマホ(SIMフリー端末と格安SIMの組み合わせ)の利用者も増加し、2023年には携帯電話契約数の約20%を占めるに至った。

国際比較での評価:日本のデジタル競争力に寄与

OECDの比較調査は、各国の通信料金の透明性を高める目的で毎年実施されている。日本の順位は、2018年には34カ国中21位だったが、2023年には最安級にまで上昇。この変化は、日本のデジタル経済の競争力を高める要因の一つと評価されている。一方で、通信品質やサービス面での国際比較では、日本は依然として高い評価を受けており、料金と品質のバランスが取れた市場と言える。

今後の課題:さらなる競争促進と地域格差の是正

総務省は、今回の調査結果を踏まえ、さらなる競争促進策を検討する方針。具体的には、MVNO(仮想移動体通信事業者)の参入促進や、5Gサービスの低廉化が課題となる。また、地方と都市部での通信品質の格差是正も重要なテーマであり、総務省は「2025年度までに地方の5Gカバレッジを人口の90%以上にする」目標を掲げている。

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