Appleが2026年6月25日に実施した一部製品の価格改定を受け、中古スマートフォン市場にも大きな影響が出ている。中古スマホの買取・販売サービス「にこスマ」を運営するBelong(東京都港区)は6月30日、価格改定前後における中古スマホの販売動向をまとめた。今回の改定でiPhone本体は値上げの対象外だったにもかかわらず、改定後に中古スマホの平均購入単価も上昇したという。
値上げ後に販売数16%増、平均単価14%上昇
Belongの集計によると、価格改定があった6月25日午後10時を境に、その前後72時間ずつの販売実績を比較したところ、値上げ後は販売台数が値上げ前より16%増加。平均購入単価も14%上昇した。この結果は、Appleの値上げが中古スマホ市場全体の活性化につながったことを示している。
今回のAppleの価格改定で値上げの対象となったのはMacやiPadなど一部の製品で、iPhone本体の価格は据え置かれていた。それでも中古スマホの販売が伸びている背景には、消費者の「先回り需要」があるとBelongはみている。
将来のiPhone値上げを見越した買い替え需要
近い将来にiPhoneも値上げされ、それに連動して中古スマホ市場全体の価格も上がると見越した人が、状態が良く長く使える比較的新しいモデルを、値上がり前に買い求めたと分析される。つまり、ユーザーは「今のうちに買っておこう」という心理で動いた可能性が高い。
Belongの担当者は「Appleの値上げ発表後、中古スマホへの問い合わせが急増した。特にiPhoneは値上げ対象外だったが、将来的な値上げリスクを感じた消費者が中古市場に流れた」と説明している。
MacやiPadは最大22万円超えの値上げ
Appleは6月25日、国内のApple StoreでMacやiPad、Apple TV、HomePodの販売価格を引き上げた。Mac製品の場合、ノートだけでなくデスクトップも対象。例えば、3月発売の「MacBook Air」(M5)は、ベースモデルが18万4800円から22万4800円に引き上げられた。この大幅な値上げが中古市場にも波及効果をもたらした。
また、Appleは半導体大手の中国CXMTからのメモリ調達を巡り、米トランプ政権に働きかけているとの報道もある。CXMTは米国防総省が中国軍との関連を指摘する企業リストに載っており、Appleは将来同社が禁輸対象に追加されないよう保証を求めているという。こうした地政学的リスクも価格上昇の一因とみられる。
中古スマホ市場の今後の見通し
今回の値上げは、中古スマホ市場にとって追い風となった。Belongは「今後もAppleの値上げ動向次第で、中古市場の価格変動が続く可能性がある」としている。消費者にとっては、新品の価格上昇が中古品の需要を押し上げ、結果的に中古市場全体の価格上昇につながるという構図が浮き彫りになった。



