北九州市は、AI(人工知能)がロボットなどを自律的に動かす「フィジカルAI」の実用化に向け、「フィジカルAI共生都市戦略」を策定した。実証実験や関係企業の集積、人材育成などに取り組み、2030年度までに実証実験の件数100件を目指す。
人手不足解消と暮らしの質向上へ
住民の高齢化や人口減少が課題となる中、市は人手不足の解消や業務効率化などが期待できるフィジカルAIの導入を通し、市民の暮らしの質や地域の魅力向上を図ろうと戦略を策定した。「人とAI・ロボットが共生する都市」を目指す都市像に掲げ、〈1〉社会実装〈2〉事業化・産業集積〈3〉研究開発・人材育成〈4〉共生都市づくり――に取り組むという。
企業支援と目標数値
具体的には、フィジカルAIの開発企業が商店街などで実装・実証するのを支援したり、企業誘致や人材育成セミナー、市民向け体験会を開いたりする。こうした施策により、30年度までにフィジカルAIを活用する企業を100社にし、スタートアップ企業を20社、関連企業による売り上げ500億円も目指す。
市内の集積と市長の見解
市によると、市内には産業用ロボット大手「安川電機」を始めフィジカルAI関連で約360社が集積し、学術研究都市(若松区)などに研究機関も集まっている。国の「地域未来戦略」に基づき、フィジカルAI分野で重点支援を受けることが可能になった。
8月下旬の記者会見で武内和久市長は「人の活動を支援し、寄り添いながら(生活を)豊かにしてくれる存在として、フィジカルAIを北九州市から示していきたい」と語った。



