仕事や本番前の強い緊張を和らげる方法として、元劇団四季の役者で企業研修講師の佐藤政樹氏が、舞台で培った呼吸法をビジネス向けに応用した手法を紹介する。佐藤氏によると、この呼吸法は本番直前の極限状態で「不安という灰色の霧」を消し、勇気を生み出す効果があるという。
劇団四季で学んだ呼吸法の重要性
佐藤氏は劇団四季に所属していた際、ダンスや歌、お芝居といった舞台パフォーマンスの質を安定させるために呼吸法の体得が必須だったと述べる。プロの世界では、呼吸法が身についていなければ生き残れないほど重要視されているという。
本番直前の舞台袖は強烈な不安と緊張に包まれ、特に主役として舞台に立つ直前は極限の境地だった。1000人を超える観衆の前へ一歩踏み出す必要があり、失敗への不安が次々と襲ってくる。開演5分前のブザーが響き、客席のざわめきが聞こえると、処刑台に上るような心境だったと振り返る。
呼吸法がもたらす自己回復力
その極限の境地で唯一自分を支えてくれたのが呼吸法だった。本来は舞台パフォーマンスの質を安定させるためのものだが、困難な状況で実践すると、心の中の不安が消えていく効果があったという。
佐藤氏は「漠然とした不安をその場で対処し、一歩踏み込んで勇気を生み出してくれる」と呼吸法の力を説明する。この「自分で自分を支え回復させる力」は、舞台だけでなく、心がざわつく苦しい局面でも救ってくれたと語る。
ここから紹介する呼吸法は、プロの世界で学んだものをビジネスパーソンが実践できるように応用したもので、不安への対処法を知っているかどうかは大きな差だとしている。
呼吸法の実践ステップ
佐藤氏は呼吸法を次の流れで解説する。
- 結論と呼吸の本質
- 呼吸のポジションの考え方
- 基本動作:吐ききって脱力
- 息を支える
- 今日からできる実践ワーク(ロングブレス)
この呼吸法は、佐藤政樹氏の著書『世界一やさしい「ブレない自信」のつくり方 うまくいかない自分を変える方程式』(日本実業出版社)の一部を再編集したもので、今後の人生を支える「一生のパートナー」として取り組むことが推奨されている。



