トヨタ自動車が中国の華為技術(ファーウェイ)と自動運転技術で提携する方向であることが、複数の関係筋の話で明らかになった。トヨタは中国市場向けの現地生産EV(電気自動車)に、華為技術の自動運転システムを搭載する見通しだ。
提携の背景と狙い
トヨタは中国市場でのEV販売を強化しており、現地生産EVの競争力を高めるため、華為技術の先進的な自動運転技術を活用する方針。華為技術は自動運転システム「ADS(Advanced Driving System)」を開発しており、既に中国の複数の自動車メーカーに供給している。
関係筋によると、トヨタは華為技術のシステムを採用することで、中国の厳しい自動運転規制に対応しつつ、コスト競争力を向上させる狙いがある。華為技術は自動運転のソフトウェアとハードウェアを統合的に提供しており、トヨタはこれを活用することで開発期間の短縮を図る。
中国市場でのEV戦略
トヨタは中国で「bZ」シリーズなどのEVを販売しているが、現地メーカーの競争が激しく、シェア拡大に苦戦している。2023年の中国市場でのEV販売台数は約10万台にとどまり、世界最大のEV市場で存在感を示せていない。
華為技術との提携により、トヨタは自動運転性能を強化し、中国消費者にアピールする。華為技術のシステムは、高速道路や都市部での自動運転をサポートしており、トヨタのEVに差別化をもたらす可能性がある。
華為技術の自動運転技術
華為技術は2019年から自動運転分野に参入し、2021年には「ADS 1.0」を発表。2023年には「ADS 2.0」をリリースし、レーザーレーダー(LiDAR)やカメラ、レーダーを組み合わせたセンサー融合技術を採用している。同システムは、中国の複雑な交通環境に対応できるとされ、複数の自動車メーカーが採用を決めている。
華為技術の自動運転システムは、レベル2+からレベル3相当の機能を提供しており、トヨタのEVに搭載されることで、中国市場での競争力向上が期待される。
トヨタと華為技術の提携は、自動車業界におけるテクノロジー企業との協業の流れを加速させる可能性がある。両社の正式発表は数週間以内に行われる見通し。



