政府、AI半導体開発に官民で10兆円超投入へ 経済対策に盛り込む方針
政府、AI半導体に官民10兆円超投入へ

政府は、人工知能(AI)と半導体の国内開発・製造基盤を強化するため、官民合わせて10兆円を超える大型投資を計画していることが、複数の政府関係者への取材で明らかになった。2024年度の経済対策に盛り込む方針で、次世代半導体の量産やデータセンターの整備を加速する狙いがある。

官民連携で10兆円超の投資計画

政府は、経済安全保障の観点から、先端半導体の国内生産体制の確立を急いでいる。今回の投資計画では、官民合わせて10兆円を超える規模を見込んでおり、そのうち政府が数兆円を拠出する方向で調整している。民間企業には、半導体製造装置や材料メーカー、設計会社などが含まれ、政府の支援を受けて研究開発や設備投資を加速する。

経済産業省の担当者は「半導体はデジタル社会の基盤であり、経済安全保障上も極めて重要だ。官民が一体となって、国内の半導体エコシステムを強化する必要がある」と述べている。

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次世代半導体の量産とデータセンター整備

投資の重点分野は、先端ロジック半導体やメモリ、パワー半導体などの次世代半導体の量産技術開発と、それらを活用するデータセンターの整備だ。特に、AI処理に不可欠なGPU(画像処理半導体)やAIアクセラレーターの国産化を目指す。政府は、2025年までに国内で最先端の半導体を量産できる体制を構築する目標を掲げている。

また、半導体の設計や製造に必要なソフトウェアや材料の開発も支援する。これにより、半導体のサプライチェーン全体の強化を図る。

経済対策に盛り込み、年内にも具体化

政府は、この投資計画を2024年度の経済対策の柱の一つとして位置づけ、年内にも具体的な施策を発表する見通しだ。経済対策には、半導体関連企業への補助金や税制優遇措置、研究開発費の拡充などが盛り込まれる。

一方で、財源の確保が課題となる。政府は、経済成長による税収増や、国債発行などで対応する方針だが、財政規律を重視する声もあり、調整が難航する可能性もある。

国際競争激化の中での決断

世界的に半導体の需給が逼迫し、各国が自国での生産能力強化に乗り出す中、日本も遅れを取らないようにする必要がある。米国や欧州、中国などが巨額の補助金を投入して半導体産業を育成しており、日本もそれに追随する形だ。

半導体業界の専門家は「日本はかつて半導体大国だったが、近年は競争力を失っていた。今回の大規模投資で、再び世界のトップレベルに返り咲くチャンスだ」と評価する。

しかし、半導体工場の建設には数年かかるため、短期的な効果は見込みにくい。また、人材不足も課題で、政府は半導体技術者育成のための教育プログラムも強化する方針だ。

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