政府、半導体・AI分野で新たな国家戦略を策定へ 官民連携で投資拡大
政府、半導体・AI分野で新たな国家戦略を策定へ

政府は半導体と人工知能(AI)分野で新たな国家戦略を年内に策定する方針を固めた。経済安全保障の観点から、官民連携で投資を拡大し、技術開発を加速させる狙いがある。関係者によると、戦略には最先端半導体の国内生産基盤強化や、AI活用による産業競争力向上が盛り込まれる見通しだ。

背景と狙い

半導体はあらゆる電子機器に不可欠な部品であり、近年は地政学的リスクの高まりから、特定地域への依存度低減が喫緊の課題となっている。また、AI分野では米中対立が激化する中、日本が技術優位性を維持するための戦略が求められている。政府はこれらの分野で国家プロジェクトを推進し、民間企業の投資を促進することで、国際競争力を高める考えだ。

新たな戦略は、2024年度中に策定される予定で、関係省庁が連携して具体案を詰める。半導体分野では、台湾や韓国に集中する最先端品の生産を国内に誘致するための補助金制度や、研究開発拠点の整備が柱となる。AI分野では、データ整備や人材育成、倫理指針の策定などが議論される。

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官民連携の枠組み

政府はすでに、半導体関連で約3兆円の基金を設けており、今回の戦略ではさらに官民の役割分担を明確化する。具体的には、経済産業省が中心となり、企業や大学と連携した技術ロードマップを作成。特に、2ナノメートル世代以降の微細化技術や、次世代パワー半導体の開発に重点を置く。

また、AI分野では、政府が整備する「AI戦略会議」が中核的な役割を果たす。同会議では、生成AIの安全性確保や、医療・物流など各産業への応用促進策を検討。2025年度までに、AI関連の市場規模を現在の約2倍の10兆円に拡大する目標が掲げられている。

経済安全保障への影響

半導体とAIは経済安全保障の要と位置づけられ、戦略には外国企業による買収防衛や技術流出防止策も含まれる。政府は重要技術の管理を強化するため、昨年成立した「経済安全保障推進法」に基づく指定制度を活用する方針だ。

専門家からは「戦略の実効性を高めるには、継続的な予算確保と人材育成が不可欠」との声が上がっている。日本半導体産業の復活には、官民一体となった長期的な取り組みが求められる。

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