政府、半導体補助金5000億円追加配分へ 国内生産強化
半導体補助金5000億円追加 政府が国内生産強化へ

政府は半導体の国内生産体制を強化するため、2026年度補正予算案に新たに5000億円規模の補助金を計上する方針を固めた。複数の政府関係者が15日、明らかにした。経済安全保障の観点から、先端半導体の安定供給を確保する狙いがある。

補助金の配分先と対象分野

補助金は、先端ロジック半導体やメモリ、パワー半導体などの製造設備投資に充てられる。特に、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場や、キオクシアの四日市工場など、既存の大規模プロジェクトへの追加支援が検討されている。政府は2023年度までに約3兆円の半導体関連予算を確保しており、今回の追加で総額3.5兆円超となる。

経済産業省は「半導体はデジタル社会の基盤であり、安定供給は国家安全保障にも直結する」と説明。補助金の交付条件として、生産した半導体の一定割合を国内市場に優先供給するよう求める方針だ。

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背景と国際競争

世界的な半導体需給の逼迫を受け、各国が補助金競争を激化させている。米国は2022年にCHIPS法を成立させ、半導体製造に527億ドル(約7.9兆円)の補助金を承認。欧州連合(EU)も欧州半導体法で430億ユーロ(約6.9兆円)の投資を計画している。日本はこれらに追随する形で、国内生産の拡大を急いでいる。

半導体業界団体の日本半導体工業会は「補助金は重要だが、持続可能な産業育成には人材育成や技術開発支援も不可欠」と指摘する。一方、財務省は財政健全化の観点から補助金の拡大に慎重な姿勢を示していたが、経済安全保障上の必要性を重視したとみられる。

今後の見通し

政府は2026年度補正予算案を年内にも閣議決定し、来年の通常国会に提出する見通し。補助金の詳細な配分基準は今後詰められるが、経済産業省は「国際的なルールに基づき、透明性の高い運用を目指す」としている。

今回の追加補助金により、国内半導体メーカーの設備投資が加速し、雇用創出や関連産業の活性化が期待される。一方で、巨額の財政支出に対する批判も予想され、今後の国会審議で議論を呼びそうだ。

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